◆第107回全国高校野球選手権神奈川大会 ▽準決勝 横浜4-3立花学園(26日・横浜スタジアム)
今春センバツ王者の横浜が3点差を逆転勝ち。27日の決勝(午後2時・横浜スタジアム)へと歩を進めた。
3点ビハインドで迎えた4回先頭、プロ注目の最速146キロを誇るエース左腕で、4番も務める奥村頼人(3年)がバックスクリーンにソロをたたき込み、反撃を開始した。
続く5回には2死一、三塁、右越えに2打席連続アーチとなる逆転3ランを放ち、試合をひっくり返した。
9回途中からはリリーフし、試合を締めた。
ネット裏ではNPBのスカウト陣が熱視線。ヤクルトの橿渕グループデスクは「思い切りもある。このような大一番で捉えられる集中力が素晴らしい。野球センスが優れている」と称賛。巨人の森中スカウトも「エースナンバーを背負うだけでも相当なプレッシャーなのに、4番でこれだけの打撃をするとは…すごいとしか言いようがない。投手として持っている素質は素晴らしいものがある」とたたえていた。
横浜は準々決勝の平塚学園戦(サーティーフォー保土ケ谷)でも0-4の劣勢から徐々に点差を詰め、1点ビハインドの9回2死二、三塁、フルカウントの「あと1球」から3番の強打者・阿部葉太外野手(3年)が逆転サヨナラ二塁打で、4強入りを果たした。準決勝でも3年ぶりとなる夏の聖地へ、弾みがつく逆転白星となった。(加藤 弘士)