◆JERA セ・リーグ 巨人4―1ヤクルト(2日・京セラドーム)

 泉口は5回に勝ち越しのきっかけとなる右前安打。8回にはダメ押しの右越え2点三塁打。

真っすぐ、カーブ、フォークと違う球種を捉えての猛打賞。広島・小園に4毛差と大接近したが、首位打者獲得の可能性は十分にある。

 2年目になってバットを短く持つことで操作性が良くなったことが成長の一因に挙げられる。そして何より自分の立ち位置をしっかりと見つけて、実践できていることが大きい。長打を打つことはできるけれど、それは岡本やキャベッジに任せて、自分は打率や出塁率を良くすることに特化する意識が高くなったことが結果に結びついている。

 大阪桐蔭―青学大―NTT西日本という、いわゆる野球偏差値の高いチームの出身。ただエリート意識が強すぎるとプライドが邪魔をするものだが、泉口は「どうすればプロの世界で生きていけるか」を考えて、うまく方向転換したといえる。

 間の取り方も良く、球も見えており好調は続くだろう。首位打者となれば巨人では坂本以来だが、坂本同様ショートでのタイトルというのは大いに価値がある。ぜひとも取ってほしいね。(スポーツ報知評論家・高木 豊)

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