◆JERAセ・リーグ 中日5―7阪神(4日・バンテリンドーム)
一瞬の静寂。その後、普段より2テンポ遅く歓声が響いた。
これでバンテリンドームで今季12戦7発。敵地にもかかわらず、上林、ボスラー(ともに中日)に並んで同球場の2025年本塁打数で1位タイに浮上した。さらに05年の金本を超え、同球場のシーズン本塁打で球団新記録を樹立。今季の進化を証明するように、広いバンテリンDで本塁打を量産している。本塁打、打点でリーグトップ独走の長距離砲が、今季最後の名古屋に強烈な置き土産を残した。
主砲の一発を手始めにチームは10安打7得点。
5日からは広島3連戦を手始めに甲子園で6試合。最短Vは6日で、同8日に優勝を決めた90年の巨人を抜き、2リーグ制後の史上最速Vも現実味を帯びてきた。「ここから毎日大事なゲームが続く。今まで簡単に勝っているゲームはない」と指揮官。佐藤輝は「変わらずに一戦一戦、頑張ります」と冷静に言葉を連ねた。3、4月を貯金3でスタートし、一度も月間負け越しはなく、突っ走ってきたVロード。あすにも甲子園で藤川監督が宙を舞う。