パ・リーグ 西武4―0ロッテ(6日・ベルーナドーム)

 7年間、見たかった景色をようやく見ることができた。9回2死一塁。

西武・渡辺勇太朗投手は最後の打者を二ゴロに打ち取ると、破顔してバンザイした。プロ初の完投を完封で飾り、しかも97球で100球未満の完封“マダックス”を達成。お立ち台で「アドレナリンがやばかったですね。めちゃくちゃ気持ちよかったです」と声を張り上げた。

 8月26日の日本ハム戦(ベルーナドーム)から中10日の間が空いたが、その間を有効活用。8月の猛暑でたまった疲労を取り除き、投球フォームを見直した。「いい時は腕が勝手に振られてボールの重みを感じながら投げていたのですが、それがあまりなくて…」。力を下半身から上半身へ連動させるように心掛けると速球の威力も増し、捕手の古賀悠と相談してカーブもうまく使って打者のタイミングを外した。2安打を許したものの無四球で二塁を踏ませず9回を投げきった。6月19日のDeNA戦以来となる6勝目を「受けにならず攻めていく姿勢を貫きました。疲れは感じませんでした」と振り返った。西口監督も「ストライク先行で勝負で勝負できたことが完封につながった。

自信のつく1勝になったのでは」とほめたたえた。

 チームは4連勝で4位浮上。「CSに向かって頑張ります」と右腕は誓っていた。

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