◆米大リーグ オリオールズ4x―3ドジャース(6日、米メリーランド州ボルティモア=オリオールパーク)

 オリオールズが、あと1死まで迫られたノーヒットノーランを阻止からのドラマチックな逆転勝利を収め、2試合連続でドジャーズにサヨナラ勝利し、5連勝を飾った。

 0―3で迎えた9回2死まで、ドジャース先発の山本由伸投手に無安打に抑えられていたが、ジャクソン・ホリデー内野手が起死回生の17号右中間本塁打。

ノーノーを阻止して一矢報いると、二塁打と3連続四球で1点差に迫り、リベラの中前2点適時サヨナラ打で4―3で逆転勝利。球団のレジェンド、カル・リプケン・ジュニア氏(現共同オーナー)が30年前に、ルー・ゲーリッグの大リーグ記録を破る2131試合連続試合出場を達成した日に、歴史的な勝利を収めた。

 「ワイルドな試合だった。あんな試合はかつてみたことがない。山本は非常に良かった。今夜は、スプリットはエグかったし、カーブも、そのほか全ての球が、ノーヒッターをやるタイプの球だった。でも、選手を称賛したい。あの状況(カル・リプケン・ジュニアの2131連続試合出場30周年記念)で、球場はチケット完売という中、ダグアウトの選手はポジティブだった。彼らは、リラックスを心がけていたし、熱量があった。カルの魔法が9回に影響した気がする。ホームランのあと、ヘンダーソンがネクストにいて、打者が出れば面白いことになるという、いい予感がした。そうしたら、ジャクソンがやってくれた(二塁打)。

重圧のなかであの打席は大きかった。そしてヘンダーソンは脅威になる。ここ数日、いいスイングがなかったけど、それでも、なお、ガナー・ヘンダーソンだ。ミスができない場面で、注意深い打席をつくり、(死球で)更に走者を出したところで、流れが来た」とマンソリーニ監督代行は、興奮気味に振り返った。

 今季のオ軍は、開幕前の予想を大きく下回り、ア・リーグ東地区最下位に低迷。ハイド監督がシーズン途中で解雇され、売り手に回ったトレード期限では、主力選手を放出し、経験の浅い若手が多くなった。

 「ここにいる選手の多くは、大リーグで最初のチャンスをもらった。彼らは、彼らのキャリアのために戦っている。その中でこういう戦いができると、雰囲気がまた変わってくる。ミスもあるし、怪我もあるが、我々は戦い続けているし、いいものも見えてきている」。再建中のチームが、パドレスを3タテした後、昨年のワールドシリーズ覇者に2試合連続サヨナラ勝ち。上位いじめを続けるオ軍の9月から目が離せない。

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