◆オールカマー追い切り(18日・美浦トレセン)

 2重賞・G2(21日)の出走馬が18日、確定した。第71回オールカマー(中山=1着馬に天皇賞・秋優先出走権)で重賞初制覇を狙うドゥラドーレスは同日、美浦・坂路で軽快に動き、上昇ムードだ。

 悲願の重賞タイトルへ、ピタリと照準を合わせてきた。ドゥラドーレスは朝一番の美浦・坂路を単走。1週前にWコースでびっしりと負荷をかけられた効果がてきめんに表れ、序盤から集中力十分に脚さばきは軽快そのもの。ラストで軽く仕掛けられると、機敏に呼応し53秒5―12秒2をマークした。宮田調教師は「思惑通りに動きが良くなっていて、週末よりも一段上の動きになりました」と満足気にうなずいた。

 もう銀メダルはいらない。小倉日経賞を勝利後の近2走は0秒3差、頭差の2着と涙をのんだ。3歳時には毎日杯3着、菊花賞でも4着と世代トップクラスの能力を示してきた実力馬。前走の七夕賞も大外枠から終始外を回らされるロスの多い内容ながら、逃げた勝ち馬にメンバー最速の末脚で猛然と迫った姿には完成の域を予感させる。トレーナーは「枠や並びにもよりますが、スタートを無難に決めて流れに乗ってほしい。パンパンで前が残る馬場よりも湿ってくれた方がいいですね」と週末の雨予報を歓迎する。

 兄の威厳で、ここは譲れない。

今回参戦するレガレイラは2つ下の妹。昨年末の有馬記念を制し、現役トップクラスに君臨する。「中山2200メートルはピッタリ。妹に胸を借りる立場ですが、斤量を含めて十分にチャンスがあると思う」と宮田師。きっちり結果を残し、秋G1戦線への足がかりにする。(石行 佑介)

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