◆JERAセ・リーグ DeNA7―2広島(21日・横浜)
「#やっちゃえベイスターズナイター supported by NISSAN」として開催された21日のDeNA―広島戦(横浜)で、16年ぶりに硬式野球部が復活した日産自動車の主将で横浜出身の石毛大地選手(24)がファーストピッチを行った。マスコットキャラクターのスターマンを相手に、伸びのある投球でスタンドを大いに沸かせた。
登場はもちろん「日産リーフ」のリリーフカーだ。日産のシンボル「ブルーバード」(青い鳥)が胸元に施されたユニホームを身にまとい、社会人野球名門復活の誓いを胸に、力強いパフォーマンスを披露。7月に開催された都市対抗西関東予選以来、再び横浜スタジアムに立った石毛選手は「緊張して頭が真っ白になったけど、ノーバウンドでボールが届いてよかった」と笑顔で振り返った。かつて主将や兼任コーチを務めた「ミスター日産」こと伊藤祐樹監督も応援に駆けつけた。「こんな雰囲気で投球できることは貴重な経験。次、大事な場面でヒットを打ってくれると思う」と、石毛選手の成長に期待を寄せた。
日産野球部は1959年の創部から都市対抗野球で2度、社会人野球日本選手権大会でも優勝しながら、2009年から活動を休止。今年は「再翔」をチームスローガンに掲げ、都市対抗本戦出場を目指したが、準決勝と第2代表決定トーナメントでいずれも東芝に敗退した。チーム唯一の社会人経験者だけに、大会にかける思いは誰よりも強い石毛選手。「目指すものが明確になった」と語る先には「次こそ結果が求められる。(日産の)社員のみんなと東京ドームで戦うことをイメージしたい」とチームの名門復活へ改めて先頭に立っていく思いを新たにした。
この日、球場入り口でファンの応援メッセージが書き込まれたブルーのハリセンが配布され、スタンドは青一色に染め上げられた。