◆米大リーグ ダイヤモンドバックス―ドジャース(25日、米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド)

 ドジャース・山本由伸投手(27)が25日(日本時間26日)、4年連続の地区優勝へマジック「1」で迎えた敵地・Dバックス戦に先発し、日本人投手では史上7人目となるシーズン200奪三振に到達した。昨年の菊池雄星(当時アストロズ)に次ぐ快挙を成し遂げ、野茂英雄松坂大輔ダルビッシュ有大谷翔平千賀滉大と歴代の先輩たちに肩を並べた。

球団では21年のビューラー(現フィリーズ)以来4年ぶりとなった。

 Dバックスとは今季4度目の対戦。過去3試合は0勝1敗、防御率2・84と勝てていなかったが、初回から抜群の投球だった。1番ペルドモを4球連続スプリットで見逃し三振に斬ると、2番マルテはカーブで一ゴロ、3番キャロルはスプリットで空振り三振。初回の14球のうち11球が変化球だった。4点の援護をもらった直後の2回は2死から6番アレクサンダーに初安打となる左前打を打たれたが、続くトーマスからスプリットで空振り三振を奪った。

 3回。先頭のタワに四球を与えると、1死一塁でペルドモを打ち取ったかに見えたが、センター前へのポテンヒットとなり、今月に入って初めて1試合2本目のヒットを許した。続くマルテの打球は左翼コンフォートがダイビングキャッチを試みるも捕れなかったが、二塁走者の判断ミスで三塁封殺(記録はレフトゴロ)。3番キャロルを一ゴロに打ち取ってピンチを脱出した。4回は2死から二、三塁とされたが、タワをカーブで見逃し三振。5回2死からマルテをカーブで空振り三振とし、今季199Kとした。

 そして、8点リードの6回。先頭の3番キャロルを3球でカウント1―2と追い込むと、4球目の89・9マイル(約144・7キロ)スプリットで空振り三振に斬り、節目の数字に達した。続くモレノからはスライダーで空振り三振を奪い、「201」まで数字を伸ばした。

 9月の山本は6日(同7日)の敵地・オリオールズ戦で9回2死まで無安打無得点の快投。惜しくも快挙達成を逃したものの、12日(同13日)の敵地・ジャイアンツ戦でも7回1安打1失点10K。先発で2試合続けて7回以上を投げて、1安打以下に抑えたのは1925年のD・バンス以来、球団100年ぶりの快挙となった。18日(同19日)の本拠地・ジャイアンツ戦では日米通じて自己ワーストの6四球を与えながら、5回1/3を1安打無失点7奪三振。連続2ケタ奪三振は3試合で止まったが、194奪三振で「200」の大台を視界に捉えていた。

 今季は開幕投手を務め、チームで唯一先発ローテを守り続けてきた新エース。レギュラーシーズン最終登板となる今季30試合目の登板で“優勝投手”の可能性が高まっている。

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