◆JERA セ・リーグ DeNA5―4巨人(26日・横浜)
3位の巨人は、2位・DeNAに接戦で敗れ、ゲーム差は3・5に広がった。先発の山崎伊織投手は初回に1点の援護をもらったが直後に逆転され今季最短の3回6安打4失点で降板。
本来の姿とは程遠かった。役目を果たせず、巨人・山崎が悔しさをあらわにした。試合前まで今季防御率0・82と得意にしていたハマスタで4失点。今季最短となる3回でマウンドを降り、ベンチで肩を落とした。
2・5差で追う2位・DeNAとの直接対決、第1ラウンド。阿部監督は「意地を見せるしかない」とナインを鼓舞して敵地へ乗り込んだ。今カードで連敗すると3位が確定する土俵際。チームトップ11勝の勝ち頭は負けられない一戦を託され「絶対に勝つ」と並々ならぬ覚悟を胸に秘めていた。
それでも“魔の初回”にのみ込まれた。前カードまで9月は18試合中12試合で投手陣が初回に失点。何としても無失点でスタートしたかったが、いきなり2点を失った。
追う展開となったが意地を見せたい打線は、相手先発・東の前に4回まで1得点。重い空気を変えたのが中軸だ。5回、先頭の2番・キャベッジが気迫のヘッドスライディングを見せて三塁打。続く泉口が左前への適時打で続いた。初回2死から先制点につながる三塁打でチャンスメイクしていた3番が再び快音を響かせ、主砲・岡本の同点15号2ランを呼び込んだ。鮮やかな3連打で山崎の負けを消した。
投手陣はブルペン勝負に入り、4回は泉が2つの四球を与えながらも無失点。4―4と追いついた直後の5回はドラフト5位左腕の宮原が10球で3者凡退に抑える好救援を見せた。
通算11登板目でプロ初ホールドを記録したルーキーの後を受け6回は船迫が0封。しかし7回、5番手・中川が先頭から連打を浴び、なお無死一、二塁で山本の右前安打を右翼手・オコエが悪送球。ボールが三塁ベンチ前に転々とする間に勝ち越しの走者が生還した。その後2死満塁から救援した田中瑛は代打・ビシエドを遊ゴロに抑えて踏ん張った。