今季限りで引退する巨人の近藤大亮投手(34)が27日、イースタン・ロッテ戦(Gタウン)で故障から復帰登板し、現役ラストマウンドに上がった。先発してオリックス時代のチームメートの1番・大下を3球三振。
さすがでした。実は試合前、ブルペンで少し痛がっていて不安でしたが、痛そうな顔もせずしっかり140キロ投げた。感動しました。
手術なしで復帰した前例がないけがでしたが、本人がしないと決めたら全力でサポートするだけでした。「もし3月に戻ったら、今より早く復帰させられたか」という話をしたのですが、2人とも100%やり切ったから後悔はないと。痛いのは辛そうでしたが、私がいるからか「いてー!」と叫びながらずっと明るくやっていました。
痛くて出力を上げられない時もありましたが、それでもカゴ1箱分のネットスローは毎日やっていました。「今日はもうやめて、1箱も投げなくていいんじゃないですか」と何回か言いましたが、冗談っぽく「手抜いて1箱投げなかったら、俺その日の夜寝られんねん」と。そういう姿勢が140キロにつながったと思います。
最後まで残って誰よりも頑張っているのを毎日見られたことが一番の思い出です。「1軍の試合で投げていない、ジャイアンツに何の貢献もできていない。自分ができることは若い子たちに、最後まで練習している姿を見せて少しでも刺激を与えること。それも俺の使命」と言っていて。かっこいいなと思いました。
私は巨人1年目なのですが、先輩のトレーナーにも「1年目であんな選手を担当できて幸せだな。これだけ長くリハビリを必死にやり続ける選手は今後現れない」と言われました。本当にその通りだなと。復帰登板という目標に向けてトレーニングを永遠にやる。そういう姿はトレーナーとしてだけではなくて、人としてすごく勉強になりました。本当にお疲れ様でした。