将棋の服部慎一郎七段が1日、東京・渋谷区の将棋会館で第97期棋聖戦挑戦者決定戦に勝利し、自身初の五番勝負への挑戦権を獲得した。

 ◆終局後の服部七段の一問一答

―一局を振り返って

序盤は雁木でけっこう手将棋というか力戦模様の将棋で難しいかったけど、中盤も難しくてちょっとバランスを取りきれなかった。

もう一手バランスを取りきれたら良い戦いになったかなと思ったけど、ちょっと崩してしまって終盤は苦しい時間がすごい長かった。少しでもプレッシャーをかけてという感じだったけど、最後の最後まで足りないかなと思っていた。

―勝利を意識した瞬間

最後の最後まで詰みに気づいていたので、どこまでいっても足りないのかなと思った。(形勢が逆転した羽生の緩手で)もしかしたら(詰みが)ぬけるんじゃないかなと思った。

―今日を迎えるまでの心境

1週間前の高見戦が終わってから1週間は、どの1局でも頑張らないといけないけど特別な感じ。日々、ちょっと違う感じがしていてこの一番にかける思いはずっとあった。今日も対局中しびれて大変だったけど、こういうしびれる勝負を増やさないといけないと改めて思った。

―タイトル挑戦が決まって

ずっと苦しい時間が長かったので、対局途中に今回も(タイトル戦挑戦は)ダメだったかなという思いがあったので、驚いている気持ちが強い。でもシンプルに藤井棋聖と戦えるのはうれしいこと。

―第7期叡王戦挑戦者決定戦から5年で心境の変化

あの時は楽観的で負けて悔しかったけど、またそのうちチャンスが来ると思っていた。でもそこから全然ベスト4とかにもなれなくて、ずっとこういう大勝負って一回逃すと全然来ないと思っていた。

―羽生善治九段に勝っての挑戦権

内容が…というのはあるけど、勝てたのはうれしいこと。

これまでの羽生戦は苦戦気味だったので、うれしいことかなと思います。

―羽生の存在

将棋界を代表される先生で尊敬もしているし、手本。Abemaトーナメントで初めて対戦した時に、まだ四段だったけど対局開始前のお辞儀が深くて、すごく良い先生だなと感じていた。ずっと将棋も当然目標にしていて、なおかつ人柄だったりそういうのも良い先生。

―藤井聡太棋聖の印象

(これまで対局した)2局とも早指しの棋戦だったので、長い持ち時間ではやっていない。早指しでは精度の高い将棋で、序中盤から隙のない将棋を指している印象。

王将戦、棋王戦と両方カド番に追い込まれてから5連勝。内容的にもすごい強かったし、改めて勝負強さを感じた。進行中の名人戦でも2局とも隙のない指し回しで、改めて強いなというのを感じている。

―自身の強み

力強い将棋だったり手将棋、力戦模様の将棋が好きだけど、それを指すからには精度が高くないと藤井先生とやると一瞬で悪くなる、勝負にならない可能性があるのでシリーズが始まるまでにどれだけ力をつけられるか。

―長い持ち時間の将棋との相性

早指しの方が向くので、やってみないと分からないところもある。

―報告したい人

地元の富山の方に応援されていたので、富山の人に報告したい。

―棋士では初の富山出身者がタイトル戦に出場する

すごくうれしいこと。自分の子どもの頃に将棋をやっている子どもが少なかったので、これをきっかけに将棋を好きになってくれる子が増えたらいい。

―地元にメッセージ

地元の方の応援はすごい力になっている。これからもいい将棋を指して、地元に少しでも貢献できたら。

―M―1出場経験のあるお笑いとの相乗効果

どうなんですかね。ちょっとわからないです。でもネタ作りとかやって楽しかった。いい気分転換になった。(お笑いの目標には)今年は出ないけど、また挑戦できたらいいな。

―「走る棋士」としても有名だが、最近のランニング状況と将棋への効果

対局のない日とかに家の周り5キロ走る。研究会終わりとか夕方に走ることが多い。将棋の実力にいきるかはわからないけど、気分転換だったり、将棋は室内にこもることが多いので外に出ることによって自分の可能性を感じるようになる。

―五番勝負への意気込み

開幕までに実力を蓄えて、いい準備をしてタイトル戦を盛り上げられるようにしたい。

タイトル戦に出場するからには藤井棋聖も強い方だけど、出るからには(タイトルを)取りたい。

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