大相撲夏場所(10日初日、両国国技館)に初のカド番として臨む大関・安青錦(22)=安治川=が6日、アクシデントに見舞われた。東京・中央区の荒汐部屋に出稽古し、左足首を負傷。

稽古を途中で切り上げて病院に向かった。夏場所で負け越せば大関から陥落する。出場可否は7日以降の患部の状態次第。初めて負け越した3月の春場所では左足小指を骨折しており、驚異的なスピードで出世街道を歩んできた22歳に、またも試練が訪れた。

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 土俵に背中から倒れ込んだ安青錦は、しばらく立ち上がることができなかった。荒汐部屋への出稽古で、幕内・藤ノ川らと連続7番の相撲を取った後だった。8番目に若元春を押し込んだが、相手に体を入れ替えられ、自身の強引な投げを打つような動きの直後、土俵際で残そうとしたところを倒された。背中から落ちた後、うめくような声を出して、しばらく立ち上がることができず。他の力士の肩を借りて、ようやく立ち上がり、稽古場の外では痛めた左足首を冷やす応急処置を施した。その後は自らの足で迎えの車に乗り込み、病院へ向かった。

 カド番で負け越せば、関脇に転落する。10日初日の夏場所へ調整を続けていた中でのアクシデント。

師匠の安治川親方(元関脇・安美錦)は安青錦の状態について、「まずどういう(患部の)状況かを確認しないといけないので、病院へ行った。今日と明日(7日)でまた違うだろうし、様子を見てみないとわからない」と慎重。本場所の出場可否については「頑張っているところなので、出場に向けてやることは変わらない」と弟子の胸中を思いやった。

 安青錦は1月の初場所で20年ぶりとなる新大関優勝を果たした。しかし、初の綱取りに挑んだ春場所は7勝8敗で、入門後初の負け越し。同場所中に痛めた左足小指骨折の影響で、春巡業を途中休場し、治療に専念していた。番付発表後は先月30日から相撲を取る稽古を再開させ、精力的に出稽古に出向いて調整していた。

 左足小指の状態も万全ではない。今ひとつの内容だった5日の時津風一門の連合稽古後には「(相撲の感覚を)すぐに戻すことは難しい」と胸の内を吐露していた。カド番脱出へ、さらに不安が増す状況となった。(大西 健太)

 ◆安青錦のけが後の経過

 ▽春場所 取組中に左足小指を負傷。7勝8敗で入門後初の負け越し。

 ▽3月31日 左足の精密検査のため、春巡業を離脱して帰京。左小指骨折が判明。春巡業期間中は治療をしながら、部屋の稽古場に降りて、上半身などのトレーニングに励む。

 ▽4月30日 荒汐部屋に出稽古して7番。相撲を取る稽古を再開。

 ▽5月1日 稽古総見で横綱大関同士の稽古に参加し、9番で3勝6敗。

 ▽2、4日 部屋の稽古で調整し、幕下以下の力士と20番近く取る日も。

 ▽5日 時津風一門の連合稽古に一門外から参加し、8番で5勝3敗。

 ▽6日 荒汐部屋に出稽古。稽古中に左足首を負傷。

 ◆上位陣の夏場所の現状

 ▽横綱・豊昇龍(立浪) 春巡業を皆勤。番付発表翌日から相撲を取り始め、1日の稽古総見では横綱大関陣で最多の17番。

4日に錣山部屋へ、5日は境川部屋への出稽古で27番を取る。

 ▽横綱・大の里(二所ノ関) 春巡業を左肩痛の影響で途中休場。先月28日の部屋の稽古で三段目の力士と連続で15番。1日の稽古総見は土俵に上がらず。

 ▽大関・琴桜(佐渡ケ嶽) 1日の稽古総見で10番。6日は出稽古に来た幕内・王鵬らと計15番取って13勝。

 ▽大関・霧島(音羽山) 番付発表後は荒汐部屋、藤島部屋などへ精力的に出稽古。6日の稽古中に右耳奥を痛める。

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