◆女子プロゴルフツアー 今季メジャー初戦 報知新聞社後援 ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(9日、茨城GC西C=6718ヤード、パー72)

 強風が吹き荒れ、難コースがさらに難しくなったタフな状況で、首位と4打差の5位からスタートした福山恵梨(松辰)が4バーディー、7ボギーの75と踏ん張り、通算2オーバーで単独首位に立った。プロ16年目の33歳。

下部のステップアップツアーでは5勝を挙げているが、レギュラーツアーは未勝利でシード権を獲得したこともない。「今年、頑張れなかったら、もうないかもしれない」と不退転の決意で臨んだシーズン。今季メジャー初戦で、悲願の初優勝に王手をかけた。

 1打差のツアー通算4勝の河本結(リコー)と同3勝(うちメジャー1勝)の桑木志帆(大和ハウス工業)が追う。

 プロ16年目の「苦労人」福山にとって、難しく、タフな条件は、臨むところだった。強風が吹き荒れ、全選手がスコアを落とした第3日。通算でも全員がオーバーパーとなった。この日、75と耐えて、通算2オーバーで首位に立った。

 「疲れました! でも、楽しかったです! 苦しいゴルフでしたけど、必死に耐えました」。福山は充実した表情でタフな一日を振り返った。

 1番パー4で第2打をピンそば1メートルにつけて幸先良くバーディー。「はるか昔のように感じます」と笑顔で話す。

 運も味方した。今大会、名物ホールとなったツアー史上最短の98ヤードの15番パー3。第3日は、グリーン手前から9ヤード、左端から3ヤード(実測値93ヤード)の難しい位置に設定された。福山が52度のウェッジで放った第1打はグリーン手前に着弾した後、バックスピンと傾斜で手前の池に落ちそうになったが、ぎりぎりで止まった。

 赤杭(くい)の場合、ボールが落ちた地点からピンに近づかない地点で2クラブ長以内から第3打を打てるが、今大会の15番の池は黄色杭のため、打ち直しの第3打は、ティーエリアが最善策。池に落とした場合、ボギーでしのぐことは難しく、ダブルボギー以上を覚悟しなければならない。

 結局、福山は2オン2パットのボギーとしたが、被害は最小限で済んだ。「打った瞬間、ヤバいかな、思いました。運があります。ついています。最近、ゴミ拾いをしているからかな」と満面の笑みで話した。

 福岡市出身の33歳。

沖学園高卒業後、2011年にプロテストに一発合格。同年の下部のステップアップツアーでプロデビューした。下部ツアーでは17年に3勝を挙げるなど通算5勝をしているが、レギュラーツアーでは確かな結果を残せていない。22年の富士フイルム・スタジオアリス女子オープンで、優勝した上田桃子と3打差の2位(タイ4人)が最高成績。年間ランキングは昨年の65位が最高でシード権を獲得したことはない。

 レギュラーツアー出場権を争う予選会3位の資格で臨む今季は不退転の決意で挑んでいる。「今年優勝したい気持ちが一番、強い。今年、頑張れなかったらもうないのかな、という気持ちです」できっぱり話す。

 今季初メジャーで、悲願のツアー初優勝へ王手をかけた。「明日も楽しく、耐えて回りたい」と、気負うことなく、爽やかに話した。

 趣味は登山。「最近、クマが出るというから登れていないんですよ」と残念そうに話す。

 「登山に例えるならば、今、何合目?」という問いに対しては「何合目か、分かりません。でも、頂上は見えています」と力強く話した。

 残り18ホール。プロ16年目の経験と意地、すべてを出し切り、福山は、メジャーという高い頂にアタックする。

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