◆女子プロゴルフツアー 今季メジャー初戦 報知新聞社後援 ワールドレディスサロンパスカップ 第3日(9日、茨城GC西C=6718ヤード、パー72)

 53位から出たツアー22勝の鈴木愛(セールスフォース)は3バーディー、5ボギー、この日最少の74をマークし、通算8オーバーの11位に急浮上した。午前から強風が吹き荒れ、多くの選手が苦しんだこの日。

32歳の誕生日を迎えた実力者は「ティーショットが安定していて、フェアウェーから打つことが多かった」と深いラフにあまり入れることなく、大きく崩れずにバースデーラウンドを終えた。

 “裏街道”の10番から出て、11番でボギー先行。17番パー5でピン手前5メートルを流し込み、この日最初のバーディーを奪った。後半の5番パー5でも2・5メートルを入れて伸ばすと、7番ではグリーン手前から17ヤードの第3打を54度ウェッジで放ち、チップインバーディーを決めた。

 スタート前から吹き荒れた強風。多くの選手が苦しみ、平均スコアは79・7424となった。最少スコアは鈴木、桑木志帆、青木瀬令奈の3人が記録した「74」。そのことを聞くと「え!?」と目を丸くしたが、大溝雅教キャディーとは「今日2オーバーがベストスコアじゃない? 2オーバーで回れたらいいね」と話しながらプレーしていたことを明かした。16ホールを終えた時点ではイーブンパーで回っていたが、上がり2ホールを連続ボギー。当初の目標には乗せたが「0(イーブンパー)で来ていたのに、最後うまいこと2オーバーになっちゃった。0って言っとけば良かった」と苦笑いを浮かべた。

 「パットの名手」の異名を取るほど、グリーン上のスタッツは毎年上位に入っている。

「高速グリーンは好き」と話すが、茨城GCのグリーンは苦手意識が強いという。「(ラインが)読みづらいし、グリーンが硬くて傾斜っぽいところに(ピンが)切ってある。ちょっとした風ですごい曲がったり、速かったりする。タッチを合わせるとすごい切れるし、切れないときもあるし、加減が難しい」と話した。東西両コースとも得意ではないというが、西コースで行われた18年大会は単独2位に入るなど、11度出場して3度のトップ10入りを果たしている。

 第2ラウンドは最終ホールの18番でバーディーを奪い、カットラインの6オーバーに乗せて予選を通過。「誕生日にプレーできるのは良かった。自分でいい日にできたのは良かったポイント」と、バースデーラウンドで浮上したことに喜びの表情を見せた。ホールアウト後には大勢のファンからプレゼントが贈られ、両手いっぱいに紙袋を抱えていた。うれしさはある反面で、誕生日の週は今大会を戦うこととなる。「本当に苦手だし、難しいのであんまり機嫌良くこの週に帰ったことがない。個人的には違う週だったら、もうちょっと楽しいのに…。

(前後週の)どっちかにずれてくれたらうれしいな」と苦手なコースだけに複雑な思いもあるという。

 大きく順位を上げ、首位とは6打差で最終日を迎える。メジャーはこれまで14、16年の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯と昨年のJLPGAツアー選手権リコー杯を制している。メジャー連勝を果たせば1988年のツアー制施行後13人目の快挙。「明日もこれくらい(風が)吹くとチャンスはある。6打もあればそこまで意識はしない。ボギーを打たないようにやっていきたい」。ツアー史上11人目のメジャー3冠へ、逆転のシナリオを描いた。

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