大相撲 ▽夏場所7日目(16日、両国国技館)

 大関に復帰した霧島は、自身初の初日から7連勝で単独首位を守った。両横綱不在の中、東前頭4枚目の大栄翔を圧倒的な強さで押し出した。

霧島を1敗で小結・若隆景、平幕の翔猿、琴栄峰が追う。今場所で幕内在位が単独3位の100場所目を迎えた41歳の西前頭13枚目・玉鷲は7連敗を喫した。

 愛娘との約束を果たすため、力がみなぎった。霧島は力強い立ち合いで相手をはじき飛ばした。突き押し自慢の大栄翔を後退させると、構わず前に出て押し出し。過去17勝11敗の難敵を一方的に退け「立ち合いが一番のポイントだった。しっかり集中できた」とうなずいた。八角理事長(元横綱・北勝海)も「踏み込んでいる。圧力と足の出が全然違う」と絶賛した。

 自己最長となる初日からの連勝を7に伸ばし、“ストレート給金”に王手をかけた。それでも「あまり意識していない。自分の一番に集中するだけ」ときっぱり。

審判部長の浅香山親方(元大関・魁皇)は「力強いいい相撲だった。立ち合いの当たりが力強い。誰が止めるのか」と大の里、豊昇龍の両横綱が休場する中、無双状態であることを認めた。霧島も「体が動いて白星が取れると、自信になる」と拳を握った。

 小さな“勝利の女神”が連勝を支えている。4月に小学校に入学したアヤゴーちゃんを、今場所2日目から毎朝歩いて送っているが、運動会だった16日も朝稽古前に校門まで送った。関係者によると、15日夜に「パパも(相撲を)頑張るからアヤちゃんも頑張って」と約束を交わしたという。

 朝稽古後に関係者から届いた運動会の動画を見ると、霧島は「赤(組)と白に分かれているのか」と母国モンゴルと違う、日本式の運動会に驚きながらも胸を躍らせた。ダンスと玉入れに出た愛娘に「負けてもいいから、頑張ったらゲームを買ってあげる」とも約束。優しいパパは自身の白星とともに取組後に贈った。

 支度部屋での新ルーチンもできた。マゲを整え、帯を締めると「あー。

1日終わった」と大きく息をつく。理由は「この取組のために1日頑張っているから」だという。8日目は2敗の豪ノ山との対戦。“登校ルーチン”のない日曜日も勝ち、初の全勝での勝ち越しを決める。(山田 豊)

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