幕内在位100場所目の西前頭13枚目・玉鷲が西同16枚目・竜電につきひざで敗れ、初日から8連敗で負け越しが決まった。41歳の鉄人は幕内残留へ苦しい状況に追い込まれた。

大関復帰の霧島は西前頭4枚目・豪ノ山に押し出されて初黒星を喫し、全勝が消えた。小結・若隆景は西前頭3枚目・王鵬を寄り切り、東同15枚目・翔猿は東同11枚目・宇良を押し出して1敗を死守。賜杯争いは1敗で霧島、若隆景、翔猿が並び、2敗で平幕の豪ノ山、琴栄峰、藤凌駕が追う。

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 玉鷲が左膝から崩れ落ちると、館内から「あっ~」というため息がもれた。竜電を持ち前の突き押しで起こすことができず、左の下手を許して、頭を密着される苦しい流れ。反撃を試みるも33秒7の長い相撲の末の「つきひざ」で初日から8連敗を喫した。支度部屋では「あのままだと、だんだん悪くなる。左足を運ぼうとしたら崩れてしまった」と悔やんだ。

 今場所は初日から右ふくらはぎ付近に、厚いテーピングを施して土俵に上がっている。師匠の片男波親方(元関脇・玉春日)によると、初日の前日の準備運動をした際に負傷したという。

 幕内在位100場所の節目の場所が一転して、試練の土俵になった。中日に早くも5場所連続の負け越し。

来場所も幕内の座を守るためには、目安として6勝を挙げる必要があり、歴代3位の幕内連続出場記録(この日で1145回)の継続も崖っぷちだ。

 苦境の中でも「あと7日ある。1勝よりも、しっかり自分の相撲を取りたい」と気持ちは切れていない。場所前の高田川部屋に出稽古へ出向いた際には、師匠が若い衆に向けて発した「苦労しなさい」という訓示に耳を傾け、「師匠が言ったように苦労しないとダメだな」と胸に刻んだ。04年初場所初土俵から休場なし(新型コロナ関連除く)の41歳は、ここからはい上がってみせる。(大西 健太)

 ◆玉鷲の主な幕内記録メモ

 ▽最高齢 41歳5か月29日。2位は能代潟の41歳1か月19日。

 ▽最多出場 1490回。2位は旭天鵬の1470回。

 ▽在位 3位の100場所。1位は魁皇の107場所。

 ▽連続出場 3位の1145回。

1位は高見山の1231回。

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