浪曲界で初の重要無形文化財(人間国宝)に認定された浪曲師の京山幸枝若が20日、都内で、令和8年春の叙勲での旭日小綬章の受章を記念した会見を行った。

 受章にあたり、幸枝若は「こんなにうれしいことはない。

(人間国宝認定の)2年前にも驚きましたが、自分自身でも驚いている」と謙虚にコメント。「これを一つのきっかけに浪曲が繁栄して、若い子たちを(浪曲界に)育てていけるよう頑張りたい」と決意を語った。

 この日皇居で行われた伝達式に出席。伝達式の様子を尋ねられると「2列目だったので、天皇陛下のごあいさつを近くで見られてよかったなと思っていたら、陛下が私のななめ前の人に声をかけていらした。前の列に座ればよかった…」とチャーミングに語りつつ「でもうれしかったです。天皇陛下ですから」と晴れの場を迎えられた喜びを語った。

 浪曲親友協会の会長も務める幸枝若は、浪曲界の未来のため奔走しているといい「(浪曲の仕事の)席数でいうと365日中40日ぐらい。あとはもう、走り回ってますよ。協会のメンバー決めとかね、荷物運びとか。人間国宝やのに…」とボヤキ。「(他の伝統芸能の)会長とか国宝とかの方はこんなのやってるんですかね?のぼり片付けたり…」と自ら汗をかいているという。

 浪曲復興を目指し、現在は関西の学校を訪問しての浪曲の特別授業や、通天閣の下で若手浪曲師の会を行うなど幅広い取り組みをしているという。

若い世代と浪曲の親和性について「浪曲は和製ミュージカル。自分で好きなようにお芝居して、好きなように歌を入れてやる」と解説した。

 かつて京都精華大で講師を務めた際の思い出を振り返り「学生に聞かせたのがダウンタウン・ブギブギ・バンドの『港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ』。これが浪曲の基本。それをハラハラさせるのか、ちょっとくすぐり、お笑いを入れるのか、そこでお涙を入れるのか…」と浪曲の無限の魅力を力説。「そうやって若い子たちにアピールできるんじゃないか」と意欲的に話した。

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