大相撲 ▽夏場所11日目(20日、両国国技館)

 大関・霧島は2敗同士の直接対決で小結・若隆景を寄り切った。2敗の霧島と平幕の琴栄峰、翔猿を1差で若隆景や平幕・義ノ富士、宇良ら6人が追う。

大関・琴桜は負け越しが決まり、来場所は昨年春場所以来のカド番となる。

 技能力士の霧島が安定した成績を残せているのは、前に出る圧力が戻ってきたからだ。若隆景との一番でも自分の持っている力を存分に発揮した。立ち合いは低く当たって右からの突きで押し込んだ。右を差して左も入れた。若隆景に左上手を取られたが、右を浅く差して、肘を使って、腰を振ってまわしを切った。しぶとい若隆景に残す力を与えなかった。立ち合いの圧力と巧みにまわしを切った技術の高さが際立った。

 残り4日で2敗が3人となった。番付通りなら霧島が有利だが、越えるべきハードルは多い。体が大きくて馬力のある琴勝峰や熱海富士との対戦が待っている。若隆景というハードルを越えても試練の道は続く。

 優勝争いの熱戦の後に組まれた結びの一番。負け越した琴桜は、大歓声の後の観衆の沈黙とため息を肌で感じないといけない。来場所は心技体すべてを見直して出直してほしい。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

 〇...霧島が若隆景との2敗対決を制し、首位を守った。もろ差しになって最後は寄り切り、「立ち合いで先に手をついてしっかり当たれた」。9日目の取組で額などに擦り傷を負った。10日目は痛みがあり、十分な準備運動ができずに黒星。この日は、ばんそうこうを替えるなどし、「あまり痛みを感じなかった」と連敗はしなかった。2敗で3人が並ぶ中で、八角理事長(元横綱・北勝海)は「大関なので(V争いの)中心になってほしい」と期待した。

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