小結・若隆景が東前頭13枚目・琴栄峰との3敗同士の一番を押し出しで制し、トップに並んだ。単独首位だった大関・霧島は西前頭10枚目・伯乃富士に寄り倒され、3敗に後退。

霧島と若隆景は対戦を終えており、4敗の平幕・義ノ富士、伯乃富士、宇良、琴栄峰、藤凌駕の5人にも優勝の可能性が残された。千秋楽で霧島と若隆景が勝てば優勝決定戦で決着。両者が敗れた場合は4敗の力士が加わり、史上最多の6人による決定戦にもつれ込む可能性がある。

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 霧島の敗因は悪癖だ。流れの中で左から振って体勢を入れ替えたが、右前まわしが1枚で伸び切っていた。腰が高くなって伯乃富士に土俵際で残されてしまった。振らないで引きつけて前に出るのが正解。力任せで理詰めではなかった。13日目の琴栄峰との一番も左から振って苦しくなった。優勝を意識すると我を忘れる。プレッシャーを感じているのは間違いない。

 若隆景は出足が鋭かった。

数々の修羅場を乗り越えてきただけに、優勝がかかった一番でも浮いたところがなかった。100点満点の相撲だ。逆に琴栄峰は立ち合いで左からの張り差しを選択した。若手が注文相撲に走ると0点になる。

 千秋楽は、霧島と若隆景の優勝決定戦となる確率が70%。どちらかが負けて優勝が決まるのが20%。4敗勢を含めた決定戦が10%と予想するが、その場合はもうグジャグジャで予想不可能になる。(元大関・琴風、スポーツ報知評論家)

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