◆第87回オークス・G1(5月24日、東京競馬場・芝2400メートル、良)

 第87回オークスは24日、東京競馬場の芝2400メートルで行われ、ジュウリョクピエロに騎乗した今村聖奈騎手(22)=栗東・寺島厩舎=が、JRA女性騎手のクラシック初騎乗でG1初制覇を果たした。

 ジュウリョクピエロの想像を超えた強さと、今村騎手による歴史的なG1制覇。

今年の牝馬クラシック2冠目は驚きの連続だった。

 まずはオークス馬だが、パドックからチャカチャカしていてかなり危うい雰囲気があったし、返し馬でもイレ込みがあった。普通の馬なら能力の半分も出せないで終わってしまうような状況で、まだキャリアの浅い、心身で成長途上の3歳牝馬があのパフォーマンス。いやいや、恐れ入った。

 今日の競馬を見る限り、賢い馬なのだろう。あれだけレース前にテンションが高かった割に、いざスタートを切ってからは落ち着きを取り戻して道中はリズム良く運べていた。直線も鞍上のゴーサインを待てていたし、いざエンジンがかかってからの末脚は本当に素晴らしかった。前走の忘れな草賞でも能力の片りんは見せていたが、G1馬にふさわしい突き抜け方だった。

 今村騎手もクラシック初騎乗とは思えないほど冷静に乗れていたと思う。特に直線では3着馬のレーン騎手が早めに大外に持ち出したのを横目に最適な進路を見極め、追い出しもギリギリまで我慢できたことが最後に首だけ届いた勝因だ。

 今村騎手は馬の持っている能力を引き出せるジョッキー。無理にためたり抑えたりするのではなく、馬に無理をさせない乗り方。

今日はそれがピッタリとはまった。人馬ともに、まだまだ伸びしろも十分。楽しみなコンビが誕生した。

 1番人気の桜花賞馬スターアニスは1コーナーを回った時点で今日は厳しいと分かった。一番の敗因は折り合いだが、距離も長かったように感じた。(スポーツ報知評論家)

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