歌舞伎俳優の中村獅童が3日、東京・歌舞伎座で初日を迎えた「六月大歌舞伎」(25日千秋楽)の昼の部「子連れ狼」に出演した。

 獅童が叔父の萬屋錦之介さんが当たり役にした主人公・拝一刀(おがみ・いっとう)、次男・中村夏幹が息子の大五郎を演じた。

錦之介さんが出演したドラマ版の中から獅童が好きなエピソードを選び、歌舞伎俳優としても活躍する市村光が脚本を担当。一刀が、おなじみの乳母車に大五郎を乗せて登場すると場内は拍手に包まれ、大五郎が父を呼ぶ時の「ちゃーん」も注目を集めた。

 歌舞伎特有の白塗りや見得(え)はなく、1970年代の古き良き時代劇を思わせる演出。中村勘九郎、尾上松也、澤村精四郎らが一刀と対立する役どころで続々と登場して客席を沸かせた。錦之介さんをほうふつとさせる風貌(ふうぼう)で鮮やかな立ち回りを披露した獅童は「足元にも及びませんが、叔父の背中を追い続けたい」と話している。

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