1月22日に肺炎のため亡くなった将棋棋士・加藤一二三さん(享年86)のお別れの会が6日、東京・渋谷区の将棋会館で行われ、約420人(関係者の部120人、一般の部300人)が参列した。

 日本将棋連盟・清水市代会長は主催者を代表し、あいさつした。

【以下あいさつ】

 史上初の中学生棋士として、14歳7か月でのプロ入りは将棋界はもちろんのこと、世間の皆様からも大変注目が高まる中、その期待をはるかに超える目覚ましいご活躍から、「神武以来の天才」とうたわれた加藤一二三先生は、幾多の名勝負を通して、その美学を体現し続けて来られました。一手一手に最善を尽くすという姿勢を貫かれ、最後の一手まで全身全力で臨まれたお姿は、今もそして今でも、これからも私たちの心に鮮やかに残され、その教えはずっと語り継がれていきます。

 その一方で、「ひふみん」の愛称で親しまれたそのお人柄は、慈愛に満ちあふれ、解説や執筆、また普及活動にも力を尽くされるお姿は、将棋の楽しさ、そして奥深さを広く伝えてこられ、将棋界発展に努められました。

 2017年6月、旧将棋会館で行われました引退会見では、77歳、63年間の現役生活を身ぶり手ぶりを交えながら振り返られましたが、報道の方々が入りきれないほどあふれかえりまして、加藤先生のお人柄と人気の高さを改めて感じました。当日、私は花束の贈呈という大変栄えある大役を仰せつかりまして、務めさせていただきましたが、お受けいただく加藤先生は本当に満面の笑みをむけていただき、それは今でも忘れられません。そして記者会見の後、写真撮影となりましたら多くのカメラマンの皆様にお一つお一つ丁寧に応じられ、皆さんも加藤さんの敬愛が止まらないかのようにシャッター音、フラッシュ、そして皆さんお声がいつまでも続いていたことが、本当に先日のことのように思い出されます。

 故人のご遺徳をしのび、つつしんで哀悼の意を捧げます。本日はご遺族の皆様にもご列席を賜りまして、加藤先生ゆかりのお品をお持ちいただきました。故人との思い出を胸に、そのご功績をたたえ、心より感謝と敬意を捧げる一時になりましたら、幸せに存じます。天に召された加藤一二三名誉十段のご平安を心よりお祈り申し上げます。

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