◆北中米W杯▽1次リーグF組第2戦 日本4―0チュニジア(20日、モンテレイ競技場)

 【モンテレイ(メキシコ)20日=ペン・岩原正幸、金川誉、後藤亮太、カメラ・今成良輔、山崎賢人】森保一監督(57)はチュニジア戦で、初戦のオランダ戦(14日=日本時間15日)から先発を4人入れ替える采配で、4―0の大勝に導いた。約1年ぶりに左シャドー(1トップ後方)で起用したMF鎌田大地(29)=クリスタルパレス=、先発起用した伊東純也(33)=ゲンク=がそれぞれゴール。

負傷欠場したMF久保建英(25)=Rソシエダード=の穴を埋め、鬼門だったW杯2戦目(1勝3分け3敗)で勝ち点3を獲得した。W杯で1試合4得点は日本代表史上最多。前半4分に決めた鎌田は同最速ゴールで、2002年日韓大会の稲本潤一以来となる2戦連発となった。

 湧き起こるサポーターの「ニッポン」コールに、地元メキシコ人の「ハポン(日本)」の大声援が入り交じる。5万1243人が埋めたスタンドから大きな後押しを受けた日本が8度目の出場で最多となる4得点のゴールショー。試合後も引き締まった表情だった森保監督は会見場でようやく笑みがこぼれた。「W杯1000試合目の記念の試合で世界中が見ている中、勝利で飾れてうれしい」。会心の勝利だった。

 チュニジアで“白シャツの魔術師”と言われるルナール監督のお株を奪う森保マジックが発動した。MF久保を左膝負傷で欠く中、初戦は途中出場だった右シャドーにMF伊東純也を起用。直前で三笘薫を欠き、懸案だった左シャドーには、昨年6月のインドネシア戦以来、約1年ぶりに鎌田をボランチから1列上げた。「チームづくりの中で彼らは中心となってくれた選手。

(けが人が多い)チーム状況を考えた時にシャドーに入って良さを出してもらう」。経験と自覚にかけ、2人は1得点ずつで起用に応えた。

 3バックにも手を加えた。右に冨安、中央には板倉を先発させた。冨安は相手の背番号10メジブリに鋭く寄せてピンチを未然に防いだ。守備ラインを統率した板倉は、パスカットから上田に鋭い縦パスを出して追加点をお膳立て。「彼らの実力は疑う余地がない。本当にW杯基準で戦える選手」と信頼を置く2人が前への意識をもたらした。

 過去1勝3分け3敗と鬼門としていた第2戦を大勝で突破。日本代表歴代監督ではトルシエ氏(02年)、岡田武史氏(10年)を抜き最多のW杯3勝目を飾った。それでも「自分の記録には興味はない。全て勝ちたいと試合に挑んでいる」と平然と言った。

次戦スウェーデン戦(25日=日本時間26日)で引き分け以上なら2位以内で決勝トーナメントに進出する。「まずは勝つことが大きな目標。勝つことにこだわりたい」。目標の優勝へ、采配でチームを導く。(岩原 正幸)

編集部おすすめ