◆第108回全国高校野球選手権富山大会 ▽決勝 高岡商10―4富山第一(25日・富山市民)

 高岡商が富山第一を下し、ノーシードから4年ぶり23度目となる夏の甲子園出場を決めた。

 背番号11の小久保大輔投手(3年)は2回無死一塁から2番手で登板。

「大輔」の名は、父が元メジャーリーガーで横浜を甲子園春夏連覇に導いたレジェンド・松坂大輔氏にあやかって名付けられた。「親に甲子園でプレーしている姿を見せたかった」と語る右腕は、直球の最速こそ133キロながら、スライダー、カーブを緩急をつけながら巧みに投げ分け、8回で10安打を浴びながら2失点と試合の流れを相手に渡さなかった。

 1年前の悔しさが原点だった。昨夏決勝の未来富山戦。小久保は3番手で登板したが、2回3失点と結果を残せなかった。「去年は緊張でガチガチで、ダメダメだった」。悔しさを胸にこの1年間、自分の体に最も合うフォームを追い求めた。高校入学後の冬から腕の位置を少しずつ下げ、「ベストなパフォーマンスを出せる高さ」を模索。「球速が速いからといって、必ずしも抑えられるとは限らない。今の自分が出せるマックスの中で、どういうピッチングをするかを考えている」と、打たせて取る投球スタイルを確立していった。

 9回は疲れも出たのか5連打を浴びて2点を失ったが「野手がたくさん点を取ってくれていたので、アウトを1つずつ取ろうという気持ちだった」と慌てることはなかった。最後の打者を右飛に打ち取ると、歓喜の輪の中心には小久保がいた。

 チームは、準決勝で今秋ドラフト上位候補の最速156キロ左腕・前田侑大(ゆうと)投手(3年)擁する高岡第一に勝利した勢いそのままに頂点に立った。打線は同点の3回2死満塁から棚辺向日歩(たなべ・ひまと、2年)が走者一掃の三塁打を放って勝ち越すと、中盤以降も着実に加点。富山第一を突き放した。

 昨夏は届かなかった夢舞台へ、雪辱を果たした右腕が胸を張って向かう。

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