横浜高野球部を春夏合わせて5度の全国制覇に導いた渡辺元智(わたなべ・もとのり)さんが17日、81歳で死去したことを受けて、同校OBのDeNA・筒香嘉智内野手(34)、鈴木尚典1軍打撃戦術・育成コーチ(54)が18日、横浜スタジアムで取材に対応。恩師との思い出を語った。

 1998年夏、横浜は怪物・松坂大輔を擁して甲子園春夏連覇を達成した。和歌山生まれで当時小学1年生だった筒香は現地観戦で横浜の戦いぶりに感動を覚え、名門への進学を夢見た。

 中学時代はボーイズの関西代表の4番として世界大会に出場するなど着実に力をつけ、同校のセレクションを経て2007年に入学。当時の渡辺監督に素質の高さを見いだされ、1年春から4番を任された。3年間で2度甲子園に出場し、高校通算69本塁打をマーク。プロ入りまでの礎を築いてくれた恩師の旅立ちに「関係者から連絡をいただいて。全く信じられなかったですし、1週間前も連絡をしていただいた。受け入れられなくて現実味が湧かないような状況でした」と言葉を詰まらせた。

 鈴木コーチも「昨日、弟(横浜OB)から連絡をもらって知りました。昨日は一日悲しかった」と吐露した。「10日くらい前に渡辺監督がプロ野球に行ったOBと食事をしたいと。嘉智といつやろうかと、12月に入ったら早めにやろうという話をしていた。

本当に悲しいです」と明かした。

 渡辺さんはプロ入り後も教え子への連絡を絶やさず、不調や故障を抱えていた苦しい時期には励ましの言葉をかけてきた。筒香は「些細なことでも気にかけていただいた。時に優しく、ダメだと思う時は強く指導していただいた。渡辺監督と話をさせていただくと正してもらっていた」と感謝の言葉を残した。鈴木コーチも「若い頃にタイトルを取った時もその話じゃなくて、野球選手が終わってからの方が人生長い。サポートをしてくれる周りの人に感謝の気持ちを持って接しなさい、と」と、指針になる言葉を思い返した。

 これからも続いていく野球人生。渡辺さんの教えを胸にグラウンドに立つ。

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