◆JERAセ・リーグ 広島5―10巨人=延長11回=(5日・マツダスタジアム)

 高々と舞い上がった打球の行方は、G党の大歓声が教えてくれた。一塁ベースを蹴った巨人・甲斐は、右手を広げて「あの1打席しかなかったんで。

とにかく集中して。なんとか塁に出たいなと思って行ったら最高の結果になってくれました」。5―5の延長11回先頭。広島の7番手・岡本の高め150キロ直球を振り抜き、決勝の2号ソロを左翼席にたたき込んだ。

 大乱戦に終止符を打った。1点を追う9回2死二塁から泉口が左前適時打を放って延長戦に。終わってみれば両軍で計18投手がつぎ込まれる死闘となった。9回の守備から出番が回ってきた甲斐は3投手をリードし「無事に終わって良かったなと思います」。マルティネスが最後の打者を遊飛に打ち取ると、マスクを取って安堵の笑みがこぼれた。

 8月26日のヤクルト戦(神宮)でも3―3の9回1死から決勝の1号ソロ。まるで10日前の再現のようなアーチを描き、今季2安打はともにV弾と驚異的な勝負強さを発揮している。途中出場が続く中、投手陣のデータはしっかり頭にインプットしつつ、打席では「もう思いっきりいこうと思ってやっています」と、強打で主戦を張る大城を力強くバックアップしている。

 プロ16年目の進化を支える「男メシ」がある。栄養士の勧めもあり、今年から朝食代わりのスムージー作りに挑戦。豆乳をベースに、地元・大分県産のイチゴを投入するのがこだわりだ。遠征を除いて毎朝のように胃袋に収め「起きた時の感じもやっぱり違う。スムージーは作るのが簡単ですし、おいしいです」。栄養たっぷりの“大分パワー”が活力になっている。

 甲斐の劇弾に導かれ、チームは首位・阪神と3・5差に迫った。ソフトバンク時代に4度の日本一に輝いた請負人は「残り試合も少ないんで、いろいろ言っていられない。もう全力で戦うだけだと思うんで。引き続き頑張りたい」。光明が差したVロードを、経験豊富な背番号10が先導する。(内田 拓希)

宮本 和知Pointさすが百戦錬磨大城負担も軽減 見事な甲斐の一発。

捕手の構えとは逆球だったけど、内角高めの真っすぐをうまく捉えた。今季2本目の決勝アーチ。さすが百戦錬磨のベテランですよ。大城が頑張っているとはいえ、リードで頭を使う捕手、しかも4番というのは、あまりに負担が大きい。9回には死球も受けてしまった。こんな時に甲斐がいてくれる。頼もしいこと、この上ない存在だね。

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