◆第43回ブリーダーズCスプリント・G1(現地時間10月31日、米国キーンランド競馬場・ダート1200メートル)

 JRA海外馬券発売対象の米G1・ブリーダーズC(BC)5競走が10月31日(日本時間1日)、キーンランド競馬場で行われ、スプリントではテーオーエルビスが米G1・2連勝で、日本調教馬として初となる勝利を飾った。

 衝撃の末脚で突き抜けた。

最後の直線。坂井はテーオーエルビスを信じ続けた。イングリッシュマンが先頭に立っても、馬群の中で我慢。馬場の真ん中で進路を確保すると、ステッキを左から右に持ち替えながら懸命に鼓舞。最後は全身で手綱を押すと、後続に4馬身差をつけたマッチレースを一瞬でねじ伏せた。

 昨春の1勝クラスから快進撃は止まらず、6連勝で世界の最高峰へ到達。「一番強いと自信を持って乗りました。信じられないですね。本当にすごいことをやってくれたなと思います」と坂井は相棒をたたえた。「もう本当に夢のようで、心臓が止まりそうでした」と振り返る高柳大調教師は愛馬の能力を信じ、約半年ぶりでも直行を選択。見事な采配はレース史上、前走から最も間隔の空いた勝利へとつながった。

 同馬の1歳時にアメリカの牧場で初めて出会ったとき、馬房から出た瞬間の力強い歩きにひと目ぼれ。

大切に育てあげた愛馬は今、世界の頂点へとたどり着いた。「勝利した実感は、まだありません。今後のレースは、オーナーと相談して決めていきたいと思います」と高柳大師は説明した。今年はかなわなかった中東遠征や、選択肢にあった欧州の芝への挑戦…。まだ4歳、キャリア10戦と底知れない強さには、様々な可能性が詰まっている。

 ◆BCスプリントの過去の日本調教馬成績 2000年に武豊とのコンビで挑んだアグネスワールド(8着)の初挑戦から、今年の2頭を含めて延べ10頭が参戦。21年にマテラスカイが5着に健闘して、初めて掲示板を確保した。昨年も参戦したアメリカンステージの4着が過去最高着順だった。

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