CLで苦い経験をしたキンスキー Photo/Getty Images
前半で交代した“最悪の夜”
トッテナムのGKアントニーン・キンスキーは、3月に行われたCLのアトレティコ・マドリード戦で悪夢のような時間を過ごした。先発に抜擢されたものの、立て続けのミスから失点に絡み、前半17分で交代。
前半早々に交代するキンスキーの表情は、これからのGK人生に大きな影を及ぼすのではないかと思えるほどに見えた。しかし、その数カ月後、キンスキーはプレミアリーグ残留争いの中でチームを救う存在になりつつあった。
GKグリエルモ・ヴィカーリオがヘルニアの手術で離脱すると、キンスキーに再びチャンスが巡ってくる。当初は不安視する声もあったが、第32節サンダーランド戦からゴールマウスに立つと、ウォルバーハンプトン戦、リーズ戦でも勝点獲得に貢献し、最終節エヴァートン戦では決定的な場面を止めた。
トッテナムが1-0でリードして迎えた98分、エヴァートンのFWティリク・ジョージが左サイドからカットインし、右足を鋭く振り抜く。しかし、キンスキーは枠をとらえたシュートをセーブ。ボールはゴールラインを割り、トッテナムは土壇場の失点を逃れた。101分に達したところで試合終了の笛が鳴り、トッテナムはプレミア残留を決める。
英『The Standard』によると、ロベルト・デ・ゼルビ監督は、キンスキーを立ち直らせるため、自身の初陣でキャプテンに任命することまで考えていたという。
「誰かが苦しい時期にいるなら、我々は寄り添わなければならない」
指揮官はそう語り、「彼には強い性格と強い人格がある」とキンスキーを称賛した。CLでの悪夢から、プレミア残留の立役者の一人へ。キンスキーは数カ月で、自らの評価を大きく覆してみせた。

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