新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大のために働き方が変わり、会社がテレワークに移行した人も多いでしょう。筆者の夫も緊急事態宣言が出ていた約2カ月の間、初めての在宅勤務となりました。



それまでは毎日朝早くに出社し、帰宅は夜遅くで平日はほとんど家にいなかった夫。そのため、子どもは生まれてからずっと夫になついていませんでした。それが、初めての在宅勤務で毎日顔を合わせられるようになった父子の仲は大きく変化。新型コロナのおかげで子どもが父親好きになったのでした。



■いったん父親好きになったのに、”パパ見知り”が復活



しかし、緊急事態宣言が明けるとともに夫の在宅勤務は終了。しばらくして7月頃から、子どもは再び激務のため家にほとんどいない父親に対して、“パパ見知り”をしていた以前の状態に戻ってしまいました。



コロナ禍になる前も“パパ見知り”があった子どもですが、以前と今の違いは2歳を超えてしまったということ。それまでは夫に抱っこされると、赤ちゃんらしくふにゃふにゃ泣いていただけでしたが、今ではハッキリと言葉で「お父さん、イヤ!」「こっちこないで!」と言えるように。



この明確な「お父さん嫌い」の意思表示によって、夫も「もう俺のことが嫌いなんだってさ」「やっぱりお母さんじゃないとダメなんだよ」と、子どものとのコミュニケーションに対してかなり諦めムードになってしまいました。



このままではワンオペ育児が改善しないばかりか、父子関係や家庭環境にとって「これではマズイ」と考えた筆者。夫の会社に再び在宅勤務をお願いするわけにもいかず、また家族3人で思い出を作るために大金をはたいてどこかに旅行に行くのも難しい今。なんとか夫婦で対応策を考えることにしました。



■ショックを乗り越え、少しずつ距離を縮めていった夫



まず夫は、無理やり子どもとの距離を縮めようとするのをやめました。子どもが嫌がっているにも関わらずハグや抱っこなどをしたところで逆効果。再び開いてしまった父子の距離を、少しずつ少しずつ詰めていくように気をつけました。



具体的には、平日の朝はできるだけ顔を合わせて会話をするように。そして家にいないで一緒に遊んでくれないのではなく、頑張って働いてくれていることを認識させるために、それまでやっていなかった「行ってきます」「行ってらっしゃい」の挨拶やハイタッチなどをさせてみました。



また、多忙な夫は家の中にいても無意識のうちに仕事のことを考え、険しい顔をしていることも少なくありません。おそらく子どもは、そんな夫の表情を「怖い」と感じてしまうのでしょう。そのため、できるだけ穏やかな表情でいるよう努めるようになりました。



そして平日は深夜帰宅のため一緒に入れないお風呂も、土日は必ず父子で入るように。お風呂で遊べるオモチャも100均で新たに購入し、土日にだけ出すようにしました。そうすることで「お父さんとのお風呂=楽しい」という思い出を植えつけようとしたからです。



■ワンオペ育児中でも意識的に父親のことを伝える



さらに、夫が家にいる週末には、子どもが機嫌のいいときに夫と2人でお出かけしたり電車ごっこをしたりと、今まで以上に父子だけの時間を作りました。

筆者の顔が見えるとすぐに「お母さん、お母さん」と寄ってきてしまうので、土日には1日1時間だけでも2人きりで過ごすことに注力。



そして筆者もワンオペで育児をしている平日の夕食や寝かしつけの際には、意識的に「お父さんが、あなたともっと遊びたいって言っていたよ」「今度の週末にお父さんと一緒にお出かけしようね」と父親の話を持ち出すようにしました。平日は朝の数分しか顔を合わせられていない状態でも、頭の中にしっかりと父親を思い起こさせてあげることが大事だと思ったからです。



そして何よりも気をつけたのは、仲の良い両親の姿を見せることでした。直接的なケンカをしていなくても、父親と母親の関係が良好でなければ子どもは敏感に察知します。



ただでさえ父親嫌いの子どもであればそうした両親の状態を見て「お父さんがお母さんにひどいことをしている」と捉えてしまう可能性は大。それだけは絶対に避けようと、この点は常に意識していました。



■2カ月試してみた効果は……



そんな状態を2カ月ほど続けてみたところ、少しずつ父親になつくようになってきた子ども。今では積極的に「お父さん、お散歩行こう」と手をつなごうとしてくれています。また、筆者と2人きりで過ごしているときも「お父さん」と父親のことを口に出す機会が増えてきました。



しかし、まだまだ夫が1人で寝かしつけをしようとすると「イヤ!」と言われてしまう状態なので、もう少しこうした対策を続けてみようと考えています。



夫が仕事で忙しかったり育児参加できていなかったりすると、子どもが父親嫌いになってしまうということはしばしば耳にします。

以前であれば筆者も「母親のワンオペ育児なのだから仕方がない」と諦めていました。



しかし今回は、在宅勤務によって一度父親大好きになったにも関わらず再び父親嫌いになってしまったことで、夫のショックも大きかったのでしょう。夫も積極的に「どうすべきか」を考え、夫婦で取り組むことで少しずつ功を奏し始めいています。同じように父親嫌いの子どもで悩んでいる方に、筆者宅で行っている対策が参考になると嬉しく思います。



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