AIサーバーの「突破」で次の成長曲線が明確に、中国のGPU国産化が追い風

現地コード 銘柄名 00763

中興通訊


(ZTEコーポレーション)


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25.42HKD
(3/9現在)


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 中国の通信設備大手、中興通訊の2025年下期決算では、AIサーバー事業のブレークスルーによる新たな成長曲線が明確になった。同事業の低収益性から、全体の利益率は低下傾向を示したが、BOCIは中国の国産GPUが輸入チップに取って代わるのに伴い、今後は段階的に粗利益率が回復するとみている。


 通信キャリア最大手、チャイナ・モバイル(00941)が行った前回のAIサーバー入札を見ても、中国における国産GPUの量産化はすでに明確。これに伴う半導体コストの低下はハードウエアの利益率の改善を後押しするだけでなく、広範なAIアプリケーションの需要増を後押しする見通しという。BOCIは目標算出基準を2026年予想株価収益率(PER)25.5倍に設定。目標株価を引き下げながらも、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 2025年下期の売上高は前年同期比6%増の623億元。政府・企業向け事業の91%の大幅増収が寄与した。海外売上比率は37%と、上期の29%、前年同期の34%から上昇傾向。強力なデータセンターの展開力や、GPU輸入規制を背景とした中国系ネット企業による需要増が海外でのプレゼンスの拡大を支えた。


 2025年12月通期の営業利益率は4.6%に低下したが、これは収益性の低いAIサーバー事業が足を引っ張ったため。製品に搭載する高性能GPU価格の高止まりで、下期の粗利益率は27.7%と、前年同期の35.2%から低下した。


 半面、厳格なコスト管理が奏功し、営業費用(研究開発費、販売・マーケティング費、一般管理費)の対売上高比率は27.3%に改善している(上期は31.1%)。


 BOCIは続く2026年について、通信キャリアやハイパースケーラー(有力クラウドサービス企業)が前年並みのペースで計算能力への投資を継続する中、AIインフラ需要の拡大が続くと予想。

同社の売上成長の勢いが続くとみる。


 また、経営陣が「サーバー事業の売上規模と採算性とのバランスが重要課題になる」と認識していることや、通信キャリア向けネットワーク事業、消費者向け事業の収益性が堅調であることから、利益率の低下は対処可能な範囲にとどまると予想している。


 BOCIは今回、中国国内のAIインフラ建設に対する投資家の信頼感を加味し、目標算出基準を2026年予想PER25.5倍に設定。目標株価を引き下げながらも、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。


  一方、レーティング面の潜在リスク要因として、BOCIは米国の制裁措置を挙げている。ハイテクおよびAIクラウドインフラのサプライチェーンにおいては依然、この点が主要リスクであり、同社収益に重大な影響が及ぶ可能性があるとした。ほかにメモリ価格の高騰によるコスト圧力の増大を指摘している。


(Bank of China int.)

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