2026年1-3月期はほぼ予想通り、旺盛なAI需要を追い風に利益率改善へ

銘柄名:中芯国際集成電路製造(SMIC)
現地コード:00981
株価:71.15HKD(5/18現在)


 中国最大のファウンドリー、SMICの2026年1-3月期決算はほぼ予想通りの内容だった。経営陣は続く4-6月期も堅調を維持すると予想。

減価償却費が前年同期比30%増大する中、製品価格の一段の上昇が粗利益率の改善を後押しする見通しを示している。


 AI向けのパワーマネジメントIC(PMIC)とロジック半導体の旺盛な需要を追い風に、同社のスペシャリティメモリー(特定用途・産業向けに最適化されたカスタムメモリーチップ)の生産能力ベースの市場シェアは上向き。


 BOCIは急増するAI関連需要に対応するため、国内の主要GPU(画像・映像処理に特化したプロセッサー)メーカーが下期に相次ぎテープアウト(半導体設計工程が完了し、ファウンドリーに受け渡すプロセス)を計画していることに言及し、引き続き同社に恩恵が及ぶと予想。目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


 1-3月期の業績はまだら模様。売上高は前四半期比で1%増の25億米ドルと、市場予想やBOCIの予想と合致した。粗利益率は0.9%上昇して20.1%。主にウエハー平均価格が2.5%上昇したことで、予想から0.6-0.7ポイント上振れた。


 純利益は14%増の1億9,700万米ドルと予想に届かなかったが、これは政府補助金の縮小が原因。設備稼働率は2.6ポイント低下。メモリー不足を受けたスマートフォン・ベンダーからの受注の低迷と、1-3月期中の新規生産能力の上乗せが影響した。


 経営陣は4-6月期にはウエハー価格の引き上げで、売上高が前四半期比14-16%増加すると予想。

粗利益率は20-22%(中間値で0.9ポイント上昇)を見込む。12月通期に関しては平均販売価格と出荷量の伸びを支えに、粗利益率が横ばい、あるいは上向くとの見方。ただ、減価償却費の前年比約30%の増大が一部足を引っ張るとしている。


 スペシャリティメモリーの生産能力シェアは四半期ごとに上昇傾向を続けている。経営陣はSLC NANDフラッシュやNORフラッシュなどメモリー供給のひっ迫が続くとみて、総生産能力の増強を進める。ロジック、MCUの既存の生産能力は引き続きフル稼働状態にある。


 実際、AI向けの半導体需要は旺盛であり、BOCIによれば、将来的な供給不足を懸念した顧客の在庫積み増しがその一因。また、AI需要に押されて従来型チップの生産がひっ迫した結果、海外顧客は従来型の調達を中国に頼る傾向を強めており、この傾向は2027年まで続く可能性があるという。


 BOCIは生産能力の増強で減価償却圧力が強まっているとしながらも、供給不足を受けた値上げと出荷増の影響を反映し、売上高、1株当たり利益(EPS)予想を上方修正した。国内の先進プロセスにおける独自の地位やAI関連の受注増を考慮。予想株価純資産倍率(PBR)4.5倍(4.0倍から上方修正)を当てはめ、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。


(Bank of China int.)

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