日中は思うようにいかなかった釣りも、夜になれば一変することがある。春の海は不安定でありながら、条件が揃えば一気にスイッチが入る。

その瞬間に立ち会えるかどうかが、釣果を大きく左右する。谷川港でのナイトゲームは、まさにその典型的な展開であった。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

夜の堤防メバリング釣行でメバル20尾!【大阪】表層のスローリ...の画像はこちら >>

夕暮れてからメバリング

日が落ち、周囲が暗くなり始めたタイミングでメバリングに切り替える。ここ谷川港では清掃協力費として車一台につき550円の駐車料金を払う必要がある。回収しにきた人に渡して、さあ、ナイトゲームだ。

常夜灯の明暗、そしてその外側のオープンエリアを意識しながらキャストを繰り返す。すると早い段階で反応が出た。足元付近を横方向にゆっくり引いてきたリグに、小さくも明確なアタリが入る。

夜の堤防メバリング釣行でメバル20尾!【大阪】表層のスローリトリーブで連発
夜の堤防メバリング釣行でメバル20尾!【大阪】表層のスローリトリーブで連発
ファーストメバル(提供:TSURINEWSライター井上海生)

アワセを入れると、軽い引きながらも確かな生命感。上がってきたのはメバルである。

サイズは小型だが、日中の沈黙、大阪湾奥の渋さを考えれば十分に価値がある一尾であった。この時点で、状況が大きく変わったことを確信する。

タグ付き?なぜ?

さらに釣りを続けると、違和感に気づく。釣れ上がる個体のほぼすべてに、水色の細いタグが付いているのである。

スパゲッティタグと呼ばれるもので、個体識別のために装着されるものだ。あとで調べてみると、ほど近くの水産試験場によって放流された個体である可能性が高い。およそ10cm前後のサイズが5000尾ほど放流されたとの情報が出ていた。

今回の釣果はその影響を強く受けていると考えられる。人工的な要素ではあるが、魚がいるという事実に変わりはない。フィールドの一部として受け入れ、釣りを続けることにした。

夜の堤防メバリング釣行でメバル20尾!【大阪】表層のスローリトリーブで連発
夜の堤防メバリング釣行でメバル20尾!【大阪】表層のスローリトリーブで連発
スパゲティタグ付きメバル(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ちなみにタグをつけたメバルを放流しているのは、おそらく回遊域を調べるためと、成長速度を調べるためだろう。キャッチした方は報告してほしいとのお願いが出ていたが、ここでの報告にかえさせていただきたい。

サイズは12月に放流された10cmのまままったく成長していないし、あまりに近隣で釣れてしまったので。メバルは年に4cmほど大きくなるという。来年に同じ場所を打てば、あるいは14cmの群れと出会うことができるのだろうか。

連打連打

さて、状況は明らかに好転していた。パターンはシンプルで、オープンの表層をスローにリトリーブするだけである。

レンジを大きく外さなければ、ほぼ毎投のように反応が出る。サイズは小型が中心ではあるが、数が出ることで釣りのリズムが整う。

夜の堤防メバリング釣行でメバル20尾!【大阪】表層のスローリトリーブで連発
夜の堤防メバリング釣行でメバル20尾!【大阪】表層のスローリトリーブで連発
タグ付きメバル連打(提供:TSURINEWSライター井上海生)

結果として20尾を超える釣果となった。日中の厳しさから一転、まさに連打と呼べる展開である。デイ&ナイトの振れ幅の大きさを、改めて実感する時間であった。それにしても本当に久々にメバルを釣った。およそ1年ぶりだ。ここまで会うのが難しくなってしまったなんて、なんだか悲しいね。

泉南のメバルは始まっている

この日の釣果がすべて自然の個体によるものとは言い切れない。しかし、少なくともメバルがシャローに差し、表層で口を使う状況が成立していることは確認できた。泉南エリアにおいて、メバルのシーズンは確実に始まりつつあると言える。大阪湾沿岸の全域がダメ、というわけではまったくないらしい。

むしろ私が釣っていたエリアの情報が狭すぎたのだろう。

ただし、その成立は常に安定しているわけではない。日中との落差が示すように、タイミングや条件によって結果は大きく変わる。なお、釣行中に足元で転倒してしまい、体力的な消耗もあったため、無理はせず早めに納竿とした。バイクでの帰路も考慮すれば、ここで切り上げる判断は妥当である。釣れている状況に後ろ髪を引かれながら離れることも、長く釣りを続けるためには必要な選択である。

<井上海生/TSURINEWSライター>

編集部おすすめ