中国国際放送局によると、四川省眉山市彭山県は、同県内にある蓮花〓皇墓の発掘を四川省政府・文物局に申請した。地元住民の署名も集めたが、河南省で12月、「曹操の墓」が発見されたことに刺激されたとみられる。
(〓は土へんに「覇」)

 「曹操の墓発見」については異論もあるが、中国社会科学院考古学研究所が1月14日、「基本的に、正しいと考えられる。今後も研究を続け、最終結論を出す」と発表した。

 劉備の墓は従来、四川省成都市内にある武侯祠・恵陵とされていた。しかし、同省眉山市彭山県にある蓮花〓皇墓には「遺体を葬ったのはこちら」との言い伝えがあった。彭山県側には、「遺体が確認されれば、観光名所になる」との思惑がある。

 「曹操の墓」については、河南省と湖北省の観光部門が協力関係の構築で提携を結んだ。関羽にまつわる遺跡も含め、歴史と文化を目玉に集客する考えだ。

 中国では、歴史的な有名人が眠るとの言い伝えがある古墳墓とみられる遺跡も多い。このため「曹操の墓発見」をきっかけに、各地で観光誘致などを目的とする発掘調査の希望が増えはじめ、「古墓経済」と呼ばれている。一方で、「経済的利益を求めて発掘を急ぐことは、文化財の破壊につながりかねない。道徳面でも問題がある」との意見も強まりはじめた。

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◆解説◆
 古い時代の墳墓を発掘して外気にさらすと、中に残されていた文化財に不可逆的な損傷をもたらす場合がある。
紀元前400年ごろに築かれ、1978年に発掘された湖北省の曾侯乙墓は、青銅製の「編鐘(音程のとなる多数の鐘を並べて演奏する楽器)」の発見で有名だが、研究者によると木製楽器が、発掘の翌日には破損して原形が完全には分からなくなったという。2000年以上にわたり地下水につかっていた木製品を安直に空気にさらしたことが原因とされる。ただし、破損についての正式発表はなかった。

 中国史を通じてただ一人の女性皇帝として知られる則天武后の墓の「乾陵」には副葬品約500トンが収められているとの見方があるが、文化財保護のための技術が未成熟であると指摘する専門家も多く、発掘は未着手だ。

 日本では、1972年に発掘調査が始まった高松塚古墳で極彩色の壁画がみつかり「世紀の大発見」として騒がれたが、カビの大量発生などで相当に損傷を受けることになった。(編集担当:如月隼人)

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