2026年6月23日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、ドイツの情報セキュリティー研究センター「CISPA」で中国への技術流出の疑いが生じ、特別調査が開始されたと報じた。

記事によると、安全保障上のリスクを解明するため、ザールブリュッケンにあるCISPAが独立した特別調査員による調査を受けている。

ドイツ連邦教育研究省の関係者はドイツ通信社に対して調査の事実を認めた。調査の目的は安全保障に関連する研究成果の外国組織への漏洩の有無を明確にすること、および経営陣の役割やセキュリティー対策の妥当性を検証することだという。

調査期間中、CISPAの創設者で研究責任者のミヒャエル・バッケス教授は一時的に停職処分となり、中国とのすべての研究プロジェクトが中断される。バッケス教授自身も事実解明のためこの決定を支持し、調査を歓迎する意向を示したという。

記事は、独経済紙ハンデルスブラットによる報道として、CISPA内にはメンバーが全員、あるいはほぼ全員中国出身の研究グループがあること、一部の研究者が制裁対象の「国防系7大学」と関わりを持ち、「次世代人工知能(AI)重大プロジェクト」など中国の国家プロジェクトからの資金がCISPAに流入している可能性があることを伝えた。

そして、中国が17年に施行した法律で国民に情報機関への協力義務を定めていることに触れ、ドイツの憲法擁護庁(国内諜報機関)やメルカトル中国研究所(MERICS)の専門家、安保専門家が「サイバーセキュリティーのような機微な分野で中国出身の研究者や機関と深く協力することは、中国の国家機関に知見が流出する直接的なリスクを伴う」との見解を示していることを紹介した。

記事は、CISPA側は「研究の安全確保は優先事項であり不当な批判は受け入れられない」と反論したほか、バッケス教授が現地メディアの取材に対し、「中国との協力は減少傾向にあり、中国からの資金流入もない」と主張したことを伝えている。(編集・翻訳/川尻)

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