台湾メディアの中時新聞網は1日、英紙ガーディアンの報道を引用し、「外国人観光客を呼び込みたいが混雑は嫌」という考えの日本が「非居住者料金制度」、いわゆる「二重価格」を導入し始めたと伝えた。

記事は、日本で外国人観光客が急増し、観光収入が過去最高を更新する一方、人気観光地や自治体では維持管理費の増加や交通渋滞、住民生活への影響といった課題も深刻化していると説明。

こうした中で、日本の各地で観光客に地元住民よりも多くの負担を求める「二重価格」の導入が広がりつつあると伝えた。

そして、例として兵庫県の世界遺産・姫路城では3月1日から入城料を2500円に引き上げる一方、姫路市民は身分証の提示により従来通り1000円に据え置かれていることを紹介。値上げ後1カ月でチケット販売数が17%減少したものの、収入は2倍以上に増えたことを伝えた。

ただ、記事は「反発の声は外国人観光客よりもむしろ他地域の日本人から上がっている」とし、「国宝であり、国の補助も受けている姫路城でなぜ姫路市民だけが割引を受けられるのか」という疑問の声も出ていると紹介した。

記事は、日本政府が近年、「観光立国」を掲げて外国人観光客の呼び込みに力を入れる一方、人気観光地を中心にオーバーツーリズムが深刻化していると言及。このため、国籍ではなく「地元住民」と「非居住者」を区別する料金制度を採用する施設も増えていると伝えた。そして、このような例は以前から存在していたとし、長野県の一部スキー場や温泉施設が、非居住者から高い料金を徴収していることを紹介している。

また、文化庁もこのほど、国立博物館や美術館の外国人向け入館料引き上げを決定したほか、沖縄のテーマパーク「ジャングリア沖縄」でも日本居住者向けの割引料金が導入されていることを説明した。

記事は、いわゆる「二重価格」は中国やタイ、インドネシアなどでは珍しくなく、インドのタージ・マハルやカンボジアのアンコールワットでも外国人料金が設定されていると解説。欧州でも同様の動きがみられ、フランスのルーブル美術館が今年1月、EU域外からの来館者の入場料を45%引き上げたことにも触れた。

一方、日本では政府がオーバーツーリズム対策予算を100億円に増額し、さまざまな策を講じつつ、東京や京都、大阪以外への観光客分散も目指しているが、旅行者が人気観光地に集中する状況はいまだ改善されていないとも伝えた。(翻訳・編集/北田)

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