上海のテレビ局・東方衛視によると、2年にわたる準備期間を経て、特別展「世界樹の頂:古代アメリカ文明大展 On Top of the World Tree:Ancient Civilizations of the Americas」が8日、上海博物館・人民広場館で開幕した。同館の大型国際展シリーズ「対話する世界」の第6弾に当たり、古代アメリカ文明を紹介する展覧会としては、世界最大級かつ最高水準の規模を誇り、最も体系的な展示内容と最新の展示手法を取り入れた企画の一つとなっている。

今回の展覧会では、メキシコ、ペルー、中国の主要博物館・文化機関から集められた1129組、約3000点の貴重な文化財を展示。展示年代は紀元前1200年から16世紀までに及び、オルメカ、マヤ、アステカなど、中南米の主要な古代文明を幅広く紹介している。このうちメキシコからは13の博物館が所蔵する貴重な文化財が初めて上海で一堂に公開された。

メキシコ国立人類学歴史研究所(INAH)の博物館・展示部門責任者、フアン・マヌエル・ガリベ・ロペス氏は、「今回の展覧会では数多くの貴重な文化財を紹介するだけでなく、視覚芸術や宇宙観、文化理念など多角的な視点から、中国および世界の観客に古代アメリカ文明の奥深い魅力を伝えたい」と述べた。

来場者の理解を深めるため、上海博物館は文献資料に基づき、羽蛇神のピラミッドなど重要な遺跡を縮尺復元したほか、マルチメディア展示を組み合わせることで、古代アメリカ文明の発展過程をより直感的に体感できる構成とした。

また、展示会場には10カ所以上の「対話する世界」コーナーを設置。中国国内7省・市の博物館から厳選した文化財をアメリカ大陸の文化財と並べて展示し、遠く離れた中華文明と古代アメリカ文明の間に見られる造形や文様、文化表現の共通点を紹介している。

大陸をまたぐ文明交流を実現するため、文化財の輸送や展示方法にも新たな試みが取り入れられた。今回は世界で初めて大型貨物機2便による文化財専用チャーター輸送を実施し、往復約3万キロに及ぶ輸送を完了した。また、人民広場館全館を展覧会に使用するのも初めてで、高さ4メートルのカラクムル51号石碑は屋外広場の専用展示ケースに設置。館内にはトウモロコシ畑を再現した空間も設けられ、博物館全体が古代アメリカ文明を体感できる「熱帯雨林の秘境」として演出されている。

世界最大級・最高水準の古代アメリカ文明展、上海博物館で開幕―中国メディア

上海博物館の褚暁波(チュウ・シャオボー)館長は、「中国、メキシコ、ペルーの専門家や関係者が協力し、約3000点ものアメリカ大陸の貴重な文化財を上海に集めることができた。文明交流の歴史において非常に貴重な機会となる」と語った。

開幕初日には、古代アメリカ文明をテーマにした2300種類のミュージアムグッズも発売された。「文化財・人物・動物・植物・食」をテーマとする「五物連動」のコンセプトを採用し、展覧会の魅力を文化消費へと広げている。

世界最大級・最高水準の古代アメリカ文明展、上海博物館で開幕―中国メディア

「世界樹の頂:古代アメリカ文明大展」は9日から一般公開され、来年11月14日まで開催される予定。(編集/野谷)

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