「今後5年以内に、インドは世界の三大経済大国の仲間入りを果たす。これはモディの保証だ」……。
記事は冒頭部分で、「モディ首相の『超英趕日(英国を追い抜き日本に追いつく)』夢は、現実に無情にも打ち砕かれた」と記述した。モディ首相の上記の発言は2023年8月のもので、その時点の世界のGDPの第1位から5位までは米国、中国、日本、ドイツ、インドの順で、インドのGDPはすでに第6位の英国を追い越していた。記述に矛盾があるようだが、この言葉は「大躍進」政策を推進した毛沢東主席による1957年の発言の「超英趕美(英国を追い抜き米国に追いつく)」をもじったものと考えられる。大躍進が無残な失敗に終わったことから、現在の中国でも「超英趕美」は現実を無視した根拠がまるでない発言と見なされている。
記事によると、インドではパンカジ・チョードリー財務担当国務相が最近になってからの発言で、国際通貨基金(IMF)が今年4月に発表したインドの経済規模が2025-2026年度において第6位に下落する「世界経済見通し」を引用した。インド財務省は2025年12月時点で自国のGDPが日本を抜いて世界第4位になったと発表したが、財務担当国務相の「GDP第6位」の発言は、自国のGDP順位についての「楽観」を否定したことを意味すると記事は指摘した。
中国政府商務部は公式ウェブサイトに掲載した解説文で、チョードリー国務相が引用したIMFのランキングは、現在のドル為替レートで計算された名目GDPに基づいており、経済成長、為替変動、物価変動、国民経済計算の修正および他の主要経済国の状況などの要因により変化する可能性があると紹介した。
中国国際問題研究院アジア太平洋研究所の藍建飛所長は8月21日に掲載された中国メディアの環球時報への寄稿で、インドの経済ランキング下落の直接的な誘因は、インドルピーの大幅な下落と指摘した。
新華社のこれまでの報道によると、インドルピーは2026年になってから国際原油価格の上昇などの要因の影響を受け、すでに7%を超えて下落し、アジア地域で最も値下がりした通貨の一つになった。
ブルームバーグはインドルピーの値下がりについて、国際資本がインドの株式市場から流出し続けており、ルピー下落の圧力をさらに増大させていると分析した。今年に入ってから、世界の投資家がすでにインド株式市場から累計約230億ドル(約3兆7000億円)を引き揚げた。
しかし、インドルピー安という外部からの衝撃は、インド経済のより深層にある「傷」をさらに際立たせたにすぎない。藍所長は、インドの長期にわたる巨額な物品貿易の赤字と製造業の停滞を指摘し、これらはすべてインド経済の「痛点」だとの見方を示した。
藍所長は、インドのGDPの世界順位は為替の周期的な変動や統計基準の調整の影響を受けて今後は反発するかもしれないと述べた上で、「製造業の基盤の弱さ、外資政策の連続性の欠如、雇用の吸収能力の不足などの構造的な根深い病は、短期的な数値の変動に伴って自動的に解消されることはない。インドにとっては、ランキングに対する執着を薄め、着実にビジネス環境を改善することこそが、より現実的な選択ではないか」と表明した。(翻訳・編集/如月隼人)











