中国メディアの観察者網は13日、「中国の無人車はなぜ戦場の海外シフトを急いでいるのか」とする記事を掲載した。
記事によると、中国の自動運転スタートアップ、新石器は11日、東京都内で自動運転配送車両のレベル4試験を開始した。
記事は「中国の無人運転車企業の海外事業において、中東と東南アジアが依然として主な戦場となっている」とし、九識智能が1月にアブダビでの運行ライセンスを取得し、アラブ首長国連邦(UAE)の郵便事業グループと合弁会社を設立して年内に2000台を投入する計画であることや、6月にマレーシア初となるL4レベルの試験走行ライセンスを取得したこと、8月にシンガポール・チャンギ国際空港の第5ターミナルプロジェクトを落札したことに触れた。また、無人車企業の行深智能がベトナム郵政、タイ、日本、韓国へ製品を輸出し、8月には無人小売車を欧州へ大規模輸出したことにも触れた。
記事によると、海外ビジネスが活況を呈する一方で、国内市場は昨年の急拡大を経てビジネスモデルの「粗放的な試行」から「きめ細かな運営」への転換が急速に進んでいる。そのため、中国の無人運転車ブランドによる海外展開の加速は、国内市場の成長が予想を下回ったことによって余儀なくされたものだとする見方も少なくない。
記事が中国物流購買連合会の報告書を引用して伝えたところによると、中国国内における無人配送車の保有台数は2026年第1四半期(1~3月)時点で5万台を突破した。うち九識智能、新石器、白犀牛の3社で全体の約96%を占めている。しかし、生鮮食品、医薬品、宅配便といった利用場面における普及率は依然として1%未満にとどまっているという。
記事によると、収益性も解決すべき課題の一つだ。業界全体でこれまでに黒字化を発表した企業は一つもない。
記事はまた「海外需要も政策に左右される」とし、「中東のプロジェクトは政府系ファンドや国家戦略によって推進されている一方、日本や韓国のプロジェクトは労働力不足に起因し、シンガポールの成功は共通規格の開発にある。こうした需要は急速に増加すると同時に急速に変動する。真の市場テストは欧米で行われることになるだろう」と伝えた。
記事によると、戦場の変更は試験問題の変更でもある。海外展開はもはや個々の企業の戦略的選択にとどまらず、業界が本格的な導入期に入ったことによる「集団的な動き」へと変化しており、同時に過当競争からの脱出でもある。国内で完了したのは「車両が実際に走行できるか」という検証であり、海外で答えを出すべき新たな課題は「いかに車両を組織化し、市場に受け入れさせ、収益を上げるか」という点だ。
記事は「各社の進める道筋は極めて似通っている。すなわち、ライセンスや規格への適合を足掛かりとし、現地企業との合弁事業を通じて、大規模な製造能力や運用ノウハウを輸出していくというものだ」と指摘。「中国の無人配送車は今、国内での価格競争から海外での規格争いや販売網の確保へと戦場を移しつつある。今回の海外進出は、新たな市場の開拓であると同時に、国内市場からの脱出でもある。次の分かれ道は、契約調印の場ではなく、海外で稼働する車両群の日々の運用データの中にある。











