◆第108回全国高校野球埼玉大会▽4回戦 川口市立4―1飯能(18日・レジスタ大宮)

 右の拳を思い切り振り下ろし、腹の底から雄叫びを上げた。9回2死。

最後の打者を空振りの三振に仕留めた川口市立・内田唯人投手(2年)は喜びを爆発させた。自身初の公式戦完投勝利。「3年生の最後がかかっているので緊張したんですけど、立ち上がりがうまくいったのでよかったと思います」と玉の汗が浮かぶ顔をほころばせた。

 今大会初先発の右腕は速球、変化球をテンポよくゾーンに投げ込んでいった。4回、味方の失策もからんで1点を先制されたが、気持ちを切らさず味方の反撃につなげた。5回から8回まで走者を出しながら、味方の守備も2併殺を記録するなど2年生右腕をもり立てた。「最少失点で抑えられたらという気持ちでずっといきました」。7安打を許したものの与死球1、6奪三振で自責点はゼロ。気温30度近い蒸し暑いマウンドで86球という省エネ投球。完封に近い内容だった。

 177センチ、80キロのがっしりした体格は努力の賜物だ。所沢市内の自宅から川口市内の学校まで1時間30分以上かけて通学。

毎朝、授業開始前のウェート・トレーニングで入学時から体重は約10キロ増えて、速球の威力も増してきた。参考にしているのは西武・平良。「力の使い方がすごい。真っ直ぐで押せる投手になりたいです」と目標を掲げた。

 小学校時代に所属していた泉ホワイトイーグルズでは今春センバツで優勝に貢献した川本晴大投手(2年)とチームメート。「いつか投げ合いたいです」と目を輝かせた。チームは2年ぶりの5回戦進出。「もう1回勝って、何とかベスト8へ」。その先に初の甲子園出場、ライバルとの対戦が待っている。

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