◆第108回全国高校野球選手権山梨大会▽準決勝 甲府工7―8X東海大甲府=延長11回タイブレーク=(20日・山日YBS球場)

 東海大甲府が驚異的な粘りでサヨナラ勝ちし、3年ぶり15度目の夏の甲子園出場に王手をかけた。

 2回までに6失点し、序盤から大きなビハインドを背負う展開。

だが、終盤にドラマを起こした。1-6のまま迎えた8回に1点を返すと、9回2死一塁から2四球で満塁に。ここで田中楓真内野手が走者一掃の3点二塁打を放ち、1点差に迫った。さらに続く土肥綾太郎外野手が左前へ同点打。ベンチでは涙を流す選手もいる中、土壇場で一挙4点を挙げ、延長タイブレークに持ち込んだ。

 延長10回は両軍無得点。11回に甲府工がスクイズで勝ち越し点を挙げたが、東海大甲府はその裏に再び逆境をはね返して逆転サヨナラ勝ちを収めた。18日の準々決勝・日本航空戦と合わせ、2試合で300球以上を投じた甲府工の山下直太郎を終盤に捕まえ、ルーズベルト・ゲームを制した。

 元巨人の仲沢広基監督は試合後「負けるかと思った」と苦しかった胸の内を明かしたが「選手たちの気持ちに乗って勝つことができた」とベンチを含め一体となって戦った選手をたたえた。4点差で迎えた最終回は「最後3年生たちの力で、思い切りいってくれと声をかけた」。4点差の2死満塁から走者一掃の3点二塁打を放ち、1点差に迫った主将の田中楓を「キャプテンの力を見せてくれた」と高く評価。タイブレークが決まり、テンションが高くなったベンチには「1回冷静になろう」「1つずつアウトを取ろう」と声をかけ、延長11回の勝ち越しへと導いた。

 22日に行われる決勝では、現校名で最後の夏を迎え、初優勝を目指す帝京三と対戦する。「ここまで来るチームはしぶとさがある。いい準備をして臨みたい」と仲沢監督。2日後の決戦へと、表情を引き締めた。

編集部おすすめ