今注目のアプリ、書籍をレビュー

0

イカれちまったぜ! 抽象度を上げて殴るアニメ「ユリ熊嵐」4話

2015年1月27日 10時50分 ライター情報:青柳美帆子

「ユリ熊嵐」4話「私はキスがもらえない」。百合ヶ咲るるの昔話回でした。

[拡大写真]

月曜深夜ドラマ「ユリ熊嵐」(TOKYO MXほか)。4話「私はキスがもらえない」が1月26日に放送された。
1話レビュー2話レビュー3話レビュー

人とクマとが断絶された世界。嵐が丘学園に通う紅羽たちのクラスからは、少しずつクラスメイトが消えていく。クマに食べられてしまった泉乃純花、赤江カチューシャ、鬼山江梨子。実は人の姿をしたクマで、撃ち殺された百合川このみ。そして紅羽によって撃たれて姿を消した百合園蜜子。森島明子キャラデザのカワイイ子たちがどんどんいなくなる悲しみ……。
クラスの中には紅羽を排除しようとする「透明な嵐」が吹き荒れているが、4話はその辺はちょっとおやすみ。百合ヶ咲るるの昔話だ。

昔々、断絶の壁が現れるより前、森の中に熊の王国があった。るるはその国の王女様で、誰もがるるのことを一番に愛していた。るるの幸福な生活は、弟・みるんの誕生によって終わりを迎える。みるんのせいで、るるは一番ではなくなってしまった。
「あいつ、邪魔邪魔ジャマーだわ」
るるはみるんを嫌っていたが、みるんはるるのことが大好きだった。「おねえたま」と慕い、るるに笑顔を向け、絵本の話を尋ねてくる。
「ねえ、おねえたま。本物の『スキ』はお星さまになるって本当?」
「本当よ。本物の『スキ』は天に昇ってお星さまになるのよ……そして、流れ星になって地上に落ちたお星さまは『約束のキス』になるのです」
「じゃあ、僕がおねえたまに『約束のキス』を取ってきてあげる!」
るるはみるんのその好意を利用して、みるんを崖から突き落とす。「これでまた私が一番」……けれど、みるんは死なずに戻ってきて、るるに「約束のキス」を差し出す。それは蜂蜜の入った小瓶だった。
何度崖に突き落としても、みるんは笑顔で帰ってきて、「約束のキス」を持ってくる。るるは何度もそれを放り捨てる。それをいくつ繰り返しただろうか、みるんは死んでしまった。崖から突き落としても、蟻地獄や火口に沈めても死ななかったのに、蜂に刺されてあっけなく死んでしまった。
これでるるは一番に戻り、心はスッキリするはずだった。……しかし、るるの心はちっとも晴れなくて……。

これまで謎の多かった、るると銀子のクマコンビ。彼女たちの背景や出会いが、おとぎばなしのようにして描かれた。
この手法にはなじみがある。たとえば「少女革命ウテナ」では、34話「薔薇の刻印」で、演劇部が「薔薇物語」というお芝居をやっている。

ライター情報

青柳美帆子

フリーライター。1990年(平成2年)生まれ。オタクカルチャー・イベントレポ・明るいエロス・少女革命ウテナなどを中心に執筆しています。

URL:青柳美帆子のまとめ

「イカれちまったぜ! 抽象度を上げて殴るアニメ「ユリ熊嵐」4話」のコメント一覧 0

コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!