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「ヒトラーに屈しなかった国王」ノルウェー王室へのリスペクトに納得、王様はつらいよ

2017年12月22日 09時45分 ライター情報:しげる
いざ戦争になっちゃうと、やっぱり王様でも大変なんだなあ……ということをドキュメンタリーのような生々しさで描いた『ヒトラーに屈しなかった国王』。見た後にはノルウェー王室へのリスペクトがしみじみと湧いてくる作品である。

いきなりドイツに攻められて、どうするホーコン七世!


スカンジナビア半島の左側にある国、ノルウェー。隣国スウェーデンと同君連合を組んでいたノルウェーだったが、1905年に独立を宣言。国民投票によって立憲君主制の民主国家となり、議会は満場一致でデンマーク王室のカール王子をノルウェーの君主として迎えることを決定する。カール王子はノルウェー風の名前であるホーコン七世として即位。ノルウェー国王となった。つまり、ノルウェー国王は、デンマークからやってきた王様だったのである。日本人からすると「王様って輸入できるの!?」という感じだが、ヨーロッパではこういうことを繰り返してきたので、いろんな国の王族が親戚同士だったりするのはザラである。

で、35年の間ノルウェー国王として国民に親しまれてきたホーコン七世。孫も三人いて、一緒にかくれんぼしたりして遊ぶいいおじいちゃんでもある。持病の腰痛のため寝転がって電話を受けたりするものの、1940年になっても全然元気だ。しかし前年にはドイツがポーランドへと侵攻。さらにイギリス海軍がドイツの輸送船の航行を妨げるためノルウェー近海に機雷を敷設し、徐々に緊張が高まっていた。ノルウェーにはスウェーデン産の鉄鉱石をドイツに輸送するための積み出し港があり、ドイツにとって極めて重要な国だったのである。

ということで1940年4月8日から4月9日にかけて、ドイツ軍のノルウェー侵攻が開始される。王室とノルウェー政府の閣僚たちは首都オスロから脱出し、最初は鉄道で、さらに鉄道が空襲に晒されるようになると自動車で、ひたすら北に向けて逃げ続ける。逃げる中でドイツに対してどのように対応するか、国王も交えた会議が開かれるが、とにかく急に侵攻されたのでどの閣僚も腹が決まっていない。そうこうしているうちにドイツ軍はどんどん北上してくる。

『ヒトラーに屈しなかった国王』は、この国王一家の逃避行を緊迫感たっぷりに描く。手持ちカメラとズームの多様によって、移動中のがたつきや突然の空襲の緊張感を表現した映像は、まるでドキュメンタリー映画のようだ。最初は専用列車で移動していたのに、途中から田舎道を車で逃げることになる様子はなんとなく『ベルサイユのばら』みたいである。

ライター情報

しげる

ライター。岐阜県出身。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。

URL:Twitter:@gerusea

「「ヒトラーに屈しなかった国王」ノルウェー王室へのリスペクトに納得、王様はつらいよ」のコメント一覧 4

  • 匿名さん 通報

    ノルウェー国民は幸せ、良かったね。 対して今の我が国は、トランプ大統領にシッポ振るしか能のない首相で情けない。日本に何かあったら真っ先に逃げるよ、こちらの首相は。

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  • 匿名さん 通報

    総理が学歴詐称で「成長」という漢字すら書けなくてしかも戦争大好きな馬鹿安倍晋三。平和を愛するのに政治に口出しできない我が天皇の苦悩は、、映画にそっくりな今の日本。

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  • 匿名さん 通報

    ノルウェーは王位継承者が複数いるんだろうけど、日本の皇族数は絶望的に不足している。このままでは皇室が途絶しかねない。日本政府にはしっかりと対策をとって欲しい。

    2
  • 匿名さん 通報

    そんな対策出来る訳がない。自民党背乗り超賤政府などにはな。奴らは、日本人に成り済ましながら皇室の威を借り、皇室衰滅を謀る売国奴集団に過ぎない。

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