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最終回「きみが心に棲みついた」吉岡里帆と桐谷健太の前進、依存を脱するキーワード「味方」

2018年3月21日 11時00分 ライター情報:大山くまお
「ストールは私を支配する鎖だった。だけどつながれていれば楽だったんだ。怖いけど、一人じゃなかったから」

吉岡里帆主演の火曜ドラマ『きみが心に棲みついた』。20日に放送された最終回は、キョドコこと今日子(吉岡里帆)のこんなモノローグから始まった。星名(向井理)への依存から抜け出そうとしていた彼女だが、その途上で吉崎(桐谷健太)に振られてしまったのだ。

「お母さんからも、星名さんからも自由になって私は、一人になった」
原作

「誰でも大切な人にはうざくなる」


今日子と別れた吉崎だが、今日子のために、もう一つ「やらなきゃいけないこと」をやろうとしていた。それは星名のもとを訪れることだ。吉崎は星名と相対してこう告げる。

「僕には、あなたのほうが今日子に依存しているように思えます。あなたが、彼女がいないと生きていけないんじゃないですか?」

吉崎は平凡な人間だが、分析力に長けている。今日子から聞いた話と、垣間見た星名の振る舞いから、2人が「共依存」の関係に陥っていることを見抜く。

「結婚するんです。だからもう、彼女の人生から消えてください。彼女のいない世界で生きてください」
「うぜーなぁ!」
「うぜーんですよ、俺。でも、誰でも大切な人にはうざくなるものでしょう」

「結婚するんです」というブラフを使ってまで、吉崎は星名の心を抉ってみせる。「誰でも大切な人にはうざくなる」というのはいい言葉だ。彼は今日子のために星名の家にまで押しかけたわけだが、編集者としても漫画家のスズキ次郎(ムロツヨシ)にうざいほど向き合ってきた。星名だって今日子にうざくつきまとっていた。彼にとって今日子は大切な存在だったのだ。

「味方」というキーワード


『きみが心に棲みついた』の最終回でキーワードになったのは「味方」という言葉だ。

星名の母・郁美(岡江久美子)が死んだ。彼女は病室に見舞いに来た今日子に「母親なのに、あの子の味方になりきれなかった」と悔恨の念を語っていた。今日子は連絡がつかなかった星名を大学時代の部室で発見する。彼は練炭自殺を図っていた。

今日子を道連れにしようとする星名は、「人を殺すのはこれで2回目」だとうそぶき、過去のことを今日子に明かす。母に暴力をふるう自分の父親を殺したのは、母ではなく星名自身だったのだ。星名はナイフを落とし、うつろな目でつぶやく。

「本当のことを言って。本当のこと言ってよ、お母さん。お母さんがやったんだよね? お母さんの中の悪魔がやったんだよね」

子どもの頃から母に裏切られ続けてきた星名は、最後の最後で母に自分の「味方」でいてもらいたいと心から願った。
関連キーワード

ライター情報

大山くまお

ライター。著書に『野原ひろしの名言』『野原ひろしの超名言』(双葉社)、『名言力』(ソフトバンク新書)、『中日ドラゴンズあるある』(TOブックス)など。

URL:Fire Stone and Water

「最終回「きみが心に棲みついた」吉岡里帆と桐谷健太の前進、依存を脱するキーワード「味方」」のコメント一覧 1

  • 匿名さん 通報

    >吉崎とスズキは道で転んでいる今日子とばったり再会して、ヨリを戻した2人はそのまま結婚!   最後、二人が結婚するまでが、唐突でしたね。やや強引でした。

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