アメリカで大人気の日本犬とは
(上)柴犬を里子として貰ったというカップル(下)目が見えないくらいにぐっすり昼寝の甲斐犬
ヘレン・ケラーが日本に来日した際「秋田犬」を土産に持ち帰ったのを切っ掛けに、日本犬は海を渡って、アメリカで大人気を得ている。アキタの人気の名前も何とHachiやHachi-koなんだそうだ。


犬好きな私は、血統を見分けるのが好きなこともあって飼い主に「血統は何?」と、ついつい聞いてしまうタイプだ。最近見かけるのが、Shiba-Inuと呼ばれている「柴犬」で、なぜかシバだけではなく、イヌもつけて呼ばれているのだが、「パリス・ヒルトンのチワワじゃないんだから」と独り言がでてしまうほど、柴犬を抱っこしている人を見かける。街角なんだから歩かせればいいのに、可愛さ余っての飼い主の甘さなのだろうが、重いだろうに。

日本人の目は「アーモンドアイズ」と言われることがあるが、「アーモンドアイズがキュートなのよ」という柴犬の目も日本っぽいようで、それがチャームポイントと思っている飼い主が多いようだ。

欧米では、それぞれの血統ごとにレスキューグループがある。飼い主に見放された犬や虐待されていた犬を保護し、里子に出したり、里子として受け入れたりできるボランティアで成り立っている組織だ。

勿論、アキタ・レスキュー、シバイヌ・レスキュー、トサ・レスキュー、そして珍しいところで甲斐犬レスキューまである。レスキューがあるということは、それだけの数が登録されたから設立されたのだろう。
ちなみに2000年アメリカン・ケネル・クラブの人気血統登録では150種以上の中で秋田犬は38位にランクされていて、柴犬は1992年に公認されたばかりなのに2000年には55位にランクされている。日本国内の日本ケネルクラブの方の昨年の一位はダックスフンド。11位にようやく日本犬の「柴」がランクされている。

アメリカの日本犬達は、外にチェーンで繋がれたりはしていない。
家族の一員として「座敷犬」化しているのだ。ベットで一緒に寝たり、車に乗せて一緒に遠出に出かけたりと、飼い主の腕に抱かれている柴犬、ベッドで毛布を掛けて昼寝する甲斐犬が海を超えたアメリカで日本犬として奮闘している。(シカゴ/あらた)
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