日本人ルーキーが、米球界内で一大フィーバーを巻き起こしている。

 昨年12月にホワイトソックスと2年総額3400万ドル(約53億円)で契約した村上宗隆は、3、4月に12本塁打を放ちロケットスタートを切るなど開幕から絶好調。

打率こそ.230ながら、出塁率.361、長打率.561、OPS.922とメジャーでも「一流」と呼べる水準のスタッツを叩き出している。

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 契約当初は、ヤクルト時代に残した空振り率、そして三振率の高さから評価は決して高くはなかった。一部メディアでは「成功できないのではないか」とも論じられた。

 しかし、26歳の和製大砲は、早々とメジャーリーグの水に馴染んだ。依然として空振り率(43.3)は高く、課題は隣り合わせの状態だが、それを補って余りあるパワー系の指標によって下馬評は完全に覆ったと言っていい。

 そんな村上の実力を甘く見積もった球界の見方を、厳しく断じる者も出てきている。

 2015年から約4年間に渡ってKBO(韓国プロ野球)の古豪SKワイバーンズでプレーした経験を持ち、アジア球界を知るダイヤモンドバックスの右腕メリル・ケリーは、米スポーツ専門局『ESPN』で「ムラカミを獲得するために、努力をしなかったことを後悔する球団はたくさんあると思う」と断言。2022年にNPBで三冠王に輝いた若武者のポテンシャルを語った。

「スカウトたちの間には、彼がメジャーリーグの投手たちが投げるボールに通用しないのではないかという懸念があったのだろう。だけど、僕は世界で2番目にレベルが高い日本で三冠王を獲得したんだから、打撃力は間違いなくあるはずだと思っていたよ」

 また、実際に対峙した選手からも、球界全体で広まった村上の“低評価”が誤ったものであったと論じられている。同じくダイヤモンドバックスのマイク・ソロカは、「あらゆる技術が揃った選手だと感じさせられる」と率直な感想を語った。

「まさに“スリー・トゥルー・アウトカム(守備による影響を受けない「本塁打」「四球」「三振」を指す)”の男だね。

彼に打てない球種は一つもない。こっちが投球を惑わせようとしても、あれだけ賢い打者だと動じない。打席での判断力が優れていることは明らかだよ」

 現役メジャーリーガー、それもライバルたちから賛辞が送られる村上。その事実も、彼の底知れぬ真価を物語っていると言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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