投打で異次元のスタッツを、当たり前のように記録する大谷(C)Getty Images

「天才」という表現すらも平凡なように思えてくる。今の大谷翔平(ドジャース)の活躍は、それほど図抜けている。

 世界最高峰とされるメジャーリーグは、あらゆるデータ解析を含めた技術革新によって球速や打球速度などのパフォーマンスレベルも上昇。必然的に選手が受ける身体的負荷は増加し、「投打二刀流」での活躍は“言うは易く行うは難し”と呼べるものとなった。

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 しかし、大谷は投手と野手の両方でMLB屈指の水準を維持している。約3年ぶりに開幕から二刀流での完走を目指す1年でありながら、投げては10登板(61.0イニング)で、防御率0.74、WHIP0.79、被打率.144、被OPS.435とエース級の数字を記録。一方で開幕当初は「不振」が指摘された打撃も、打率.296、10本塁打、出塁率.414、OPS.925とアベレージを上げてきている。

 おそらく多くの野球ファンや識者の“想像”を超えるパフォーマンスである。それがいかに歴史的なものなのかは、メジャーリーグの酸いも甘いも知るレジェンドの言葉が如実に物語る。現役時代に通算204勝を挙げた怪腕オーレル・ハーシュハイザー氏は、米野球専門YouTubeチャンネル『Dodgers Territory』において、「少年野球レベルなら両方できる選手はごまんといる。だけど、球界のピラミッドで頂点に近づくにつれて、普通はできなくなるんだ」と評した。

 投手としてドジャースの黄金期を支えたハーシュハイザー氏も若き日に投打での活躍を夢見た時代があった。それでも「アメリカじゃ、レベルが上がる大学でふるいにかけられる。やらせてもらえる選手は本当に一握りだ」と断念した。

だからこそ、ハーシュハイザー氏は、大谷が「100年に一人の逸材だ」と強調する。

「これからも二刀流をやる選手は出てくるだろう。メジャーリーグも特別なルールやロースター枠を設けて、そういう選手が活躍することを後押ししている。でも、投打の両方を超が付くほどのトップレベルでこなせる選手はもう現れないと思う。そもそも『トップレベル』なんて言葉は容易く使うものではないからね。でも、オオタニの場合は間違いなく投打がトップレベルだし、全く大げさな表現なんかじゃない」

 連日のように活躍し続け、メディアの話題を独占し続けてきた。だからこそ、大谷の存在は「当たり前」になりつつあるが、今の活躍は間違いなく歴史的だ。50年、あるいは100年後に大きな価値を持つ可能性だってある。

 だからこそ、歴史を創り続ける大谷の一挙手一投足をしっかりと噛み締めたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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