<ドラマ★プレイバック>「行くぜ、キット!」「了解です、マイケル」に毎回ワクワクした「ナイトライダー」を懐かしの画像と共に振り返る!
今でこそTSUTAYAに行けば映画並に棚を占めるほどの超絶人気の海ドラだが、1980年代、ビデオデッキやレンタル屋がパンデミックする前後の日本でもっとも成功したソレが、「ナイトライダー」だった。
その同作、語る上で絶対にハズせない魅力が、主人公マイケル・ナイトと人工知能“キット”の掛け合いだ。「行くぜ、キット!」「了解です、マイケル」という毎度の名セリフにあるように――夫婦漫才とまではいかないけれど――人間臭い会話の応酬によるバディー感が視聴者の共感票を集めたというわけだ。このスタイルは現在でも人気を誇っていて、たとえばマイケル・ベイの「トランスフォーマー」シリーズの主人公サム・ウィトウィッキーとバンブルビーの名コンビがソレ! まさしく現代のメカ相棒活躍系ドラマ(映画)の最好例だ。テレビ放映中の「トランスフォーマー」シリーズを何気なく観ていて、気分が落ちつくという同士は、1980年代に「ナイトライダー」を観て育った影響に違いにない。何? バンブルビーって、しゃべるっけ? という疑問はともかく、バディー感は同等だ。 それに、極悪の一味を正義の騎士がとにかく毎回倒すという超絶シンプルな対立構図も見過ごせないポイントだ。現在のようにヒーローが重責に悩み、自分の中にいる悪と戦うとか、正義は悪魔がいなければ存在し得ないはずという禅問答のような複雑な問いなどは一切皆無! 放映時間中、単純にエキサイトして来週も楽しみだぜ! って、いうイイ時代の産物だったのだ。何がイイ時代を指すかはともかく、その後の人生の趣味嗜好を決めるような多感な時期に、理屈は別として出会えてよかったと素直に思う作品ということだ。
ともあれ、「ナイトライダー」は30~40代のメカ相棒活躍系ドラマ(映画)の原点作にして、あこがれのアメリカを背景に正義の主人公がまったくブレずに活躍を繰り広げる痛快カー・アクション・ドラマだ「ナイトライダー」シリーズを一度も観たことがない人にはポカーンの一言になってしまうが、30~40代の同士たちは「行くぜ、キット!」「了解です、マイケル」の名セリフとともに、今一度“懐かしのドラマ”の魅力に浸ってみてくれ!(文:鴇田崇)