お盆にお彼岸。これから秋にかけて仏事が続きます。
さて、そんな法要に欠かせないのが般若心経。例の「はんにゃーはーらーみーたー」って奴です。最近では写経をする人も多いですよね。般若心経を唱えない宗派もあるようですが、そこはそれ。日本人にとって、もっとも身近な経典だと言えましょう。
でも、そんな般若心経の意味って、実は意外と知らなかったりします。かくいう筆者もその一人で、法要のたびに痺れる足をさすりながら、うわの空で聞き流していた始末。
これ、文字表示にあわせて般若心経を読み上げてくれるアプリです。読教は高野山真言宗の傳燈大阿闍梨・大栗道榮師という、えらーい2名のお坊さんによる本格派。最初から通しで聞くと、約2分で終了します。段落ごとに好きな箇所から再生したり、ループ再生することも可能です。
教文をタップすると、般若心経の意味が表示されます。ルビの表示を消したり、文字の大きさをや読み上げの速度を3段階で変えることも可能。般若心経の基礎から、18文字からなる「秘蔵の真言文」まで、般若心経に関する10篇のミニコラムも収録されています。今まで外国語同然だった般若心経の世界に、少しだけ近づけます。
筆者も本アプリで初めて般若心経の意味を知りました。こう書くとお叱りを受けそうですけど、かいつまんでいうと、これ壮大な宣伝文句なんですね。もともと般若心経って、「西遊記」で有名な玄奘三蔵がインドからもたらした、全600巻という膨大な経典のエッセンスを、262文字に要約したものだと言われています。
その意味を極論すると「世の中は無でできていて、般若波羅蜜多(はんにゃはらみた)という修行をすれば、その悟りが得られる。だからみんなで、その教えを学んで、悟りの世界へ行き着こう」というもの。これが音読に向いたリズミカルな文章で簡潔に記されています。おいおい、それだけかよって。眼から鱗でした。
個人の感じ方はどうあれ、意味もわからずお寺で聞くのも、もったいない話。お墓参りのついでにiPhoneを持参して再生したり、読み上げたりするのもオススメです。親戚一同に、ちょっとしたうんちくを披露するのにも最適。定価230円ですが、8月16日までお盆特別価格の115円セール実施中ですよ。(小野憲史)