ギネス・ワールド・レコードで、世界一発行されている本としてずっと君臨し続けている本がある。ハリーポッターではない。
聖書はキリスト教、ユダヤ教、さらにイスラム教の教典とされている。キリスト教国ではない日本とは、かけ離れた本だと思われがちだが、日本人が使う漢字の中に、聖書の記述に基づいたものがある、という意見があるのをご存じだろうか。
「種々の漢字を構成要素に分解すると、聖書の最初の本、創世記の始めの方の章に記録されている、神と人間に関する物語の要素がいくつも浮び上ってくる」と、著書『The Discovery of Genesis』(英本)でカングとエサル・ネルソンは述べている。
漢字はアルファベットと違い、基本的に概念を記した表意文字である。日、月、木など単純な絵で表される漢字や、いくつかの単純な絵文字を構成して、日常生活の中なじみ深いものを表現している漢字がある。しかし、日常生活とは全く関係ない概念を秘めていると思える漢字が存在するのだ。
日常生活とは程遠い経験を伝えている漢字とはどんなものだろう。その漢字は、聖書のどの記述と類似しているのだろう。漢字の背後にある考えに、コネタ2回に渡って迫ってみたい。
NO.1:船
意味:ふね
構成:舟、 八(数の8)、 口(くち、人々)
語源:山頂で、分離・別居の八人が海に浮いている
(「Chinese Characters」ヴィガー著、英語本より引用)
伝えている概念:舟の中に八人
聖書の類似記述:創世記7章
「ノアの生涯の600年、第2の月、その月の17日、その日に広大な水の深みのすべての泉が破られ、天の水門が開かれた。そして、地に注ぐ豪雨は40日40夜続いた。
ノアの洪水は、本当にあったのだろうか。
先月お亡くなりになった三笠宮寛仁親王のお父様、三笠宮崇仁親王の著書、『帝王と墓と民衆』 (光文社カッパブックス)にはこう書かれている。
「古代オリエント地方には洪水の物語が、天地創造の物語と組みあわされて伝えられていますが、はたして大洪水はほんとうにあったのでしょうか。これは昔から大きな疑問でしたが、近年考古学者の発掘の結果、洪水がじっさいあったことが、りっぱに証明されました」
今回の漢字に見られる聖書に記述に関して、その起源については賛否両論がある。しかし、漢字の背後にある物語を知ると、なんだか漢字がおもしろくなるのは筆者だけだろうか。次もお楽しみに。
(W.Season/ woofoo studio)
聖書である。
聖書はキリスト教、ユダヤ教、さらにイスラム教の教典とされている。キリスト教国ではない日本とは、かけ離れた本だと思われがちだが、日本人が使う漢字の中に、聖書の記述に基づいたものがある、という意見があるのをご存じだろうか。
「種々の漢字を構成要素に分解すると、聖書の最初の本、創世記の始めの方の章に記録されている、神と人間に関する物語の要素がいくつも浮び上ってくる」と、著書『The Discovery of Genesis』(英本)でカングとエサル・ネルソンは述べている。
漢字はアルファベットと違い、基本的に概念を記した表意文字である。日、月、木など単純な絵で表される漢字や、いくつかの単純な絵文字を構成して、日常生活の中なじみ深いものを表現している漢字がある。しかし、日常生活とは全く関係ない概念を秘めていると思える漢字が存在するのだ。
日常生活とは程遠い経験を伝えている漢字とはどんなものだろう。その漢字は、聖書のどの記述と類似しているのだろう。漢字の背後にある考えに、コネタ2回に渡って迫ってみたい。
NO.1:船
意味:ふね
構成:舟、 八(数の8)、 口(くち、人々)
語源:山頂で、分離・別居の八人が海に浮いている
(「Chinese Characters」ヴィガー著、英語本より引用)
伝えている概念:舟の中に八人
聖書の類似記述:創世記7章
「ノアの生涯の600年、第2の月、その月の17日、その日に広大な水の深みのすべての泉が破られ、天の水門が開かれた。そして、地に注ぐ豪雨は40日40夜続いた。
まさにその日、ノア、そしてノアの息子たちセム、ハム、ヤペテ、またノアの妻と息子たちの3人の妻が彼とともに箱舟に入った。…水は地に大いにみなぎって、全天下の高い山々がことごとくおおわれるようになった」
ノアの洪水は、本当にあったのだろうか。
先月お亡くなりになった三笠宮寛仁親王のお父様、三笠宮崇仁親王の著書、『帝王と墓と民衆』 (光文社カッパブックス)にはこう書かれている。
「古代オリエント地方には洪水の物語が、天地創造の物語と組みあわされて伝えられていますが、はたして大洪水はほんとうにあったのでしょうか。これは昔から大きな疑問でしたが、近年考古学者の発掘の結果、洪水がじっさいあったことが、りっぱに証明されました」
今回の漢字に見られる聖書に記述に関して、その起源については賛否両論がある。しかし、漢字の背後にある物語を知ると、なんだか漢字がおもしろくなるのは筆者だけだろうか。次もお楽しみに。
(W.Season/ woofoo studio)
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