爆竹を鳴らしながら、派手なお祭りのような雰囲気で故人を弔うという精霊流しもさることながら、長崎県民のお墓参りも大変個性的だ。というのも、長崎県民は、先祖の墓前で、花火をしたり宴会を繰り広げたりするのである。
長崎県民にとってお盆の墓所は、親戚縁者たちの集いの場である。家紋の入った提灯の火がぼんやりと夜を照らす中、親戚同士が飲食をしながら、故人の話や近況を語り合うのである。その傍らでは、子ども達がロケット花火をして楽しむというのがお盆の伝統スタイルなのである。
一般的にお墓参りというと、太陽が出ていて明るいうちに行くもの。しかし、長崎県民にとってお盆のお墓参りは、日が暮れてから行くのが基本。持ち物は、お酒がたっぷりと入ったクーラーボックスに花火や爆竹だ。
そのような習慣があるからか、長崎県にある多くのお墓には、人が腰掛けることができるベンチが完備されている。他にも、お墓に門があったり、スペースが広くとられていたりと、お盆に親戚一同が長居できるための工夫が凝らされている。